10月も残すところあと1日になりました。朝が冷え込むようになり、ますます秋深くなっていくウィーンです。リンク道路の並木もどんど葉を落として来ました。
先日久しぶりにベルヴェデーレ宮殿の横にある植物庭園に行きましたが、そこも秋らしく
なってました。
咲いてる花がほとんどなかったこの時に、ひときわ目立って咲いていたものがあります。
こちらはドイツ語でDahlie,
学名でDahlia,日本語ではダリア
です。
キク科のダリア属で多年草
です。
原産地はメキシコで、18世紀の終わりにヨーロッパでは最初にスペインにもたらされます。
でも記録では16世紀終わりには
最初に登場していたようです。
その後品種改良が行われ、多くの種類が作り出されました。
日本には1842年にオランダ人によってもたらされたそうです。
開花時期は6月~10月です。
赤、黄色、白、ピンク、オレンジ、紫、とバラなどのようにたくさんの色があります。
高さは20cm~200cmで、花の大きさは4cm~30cmぐらいでしょうか。
とにかく様々な品種があります。
これは植物庭園に咲いていたダリアを大きく撮影しました。
Dahlia x hortensis で、"Vulkan” (火山・・・という直訳)と呼ばれています。
こちらは Dahlia x hortensis "Goldener Vulkan" (金の火山・・・という直訳)と
呼ばれています。
ダリアはこちらではポピュラーで、観賞用としてもよく庭に植えられています。
ドイツ語ではAster(アスター)
学名ではAster、日本語ではシオンですが、別名はオニノシコグサ
です。
キク科、シオン属の多年草ですが、
一年草もあります。
約180種ほどあり、日本では本州から九州にかけて分布し、野生のものは稀だそうです。
また平安時代には観賞用として植えられるようになったそうです。
開花時期は8月(9月)~10月で、薄い紫色が一般的ですが、赤、白、ロゼなどもあり、
25mm~35mmぐらいで、高さは150cm~200cmが一般的でしょうか。
1枚目とこの2枚目の写真はウィーンの市立公園に綺麗に咲いているシオンです。
色も2色ですね。
こちらはうちのシオンで、去年紹介したものとは違うものです。
濃い紫と白が混ざっています。
シオンはこの時期の花としてとても好まれ、観賞用として人気があります。
去年から今年にかけての冬は、あまり寒くなかった冬だったので、いつもより3週間ぐらいは早く花が咲き始めました。逆に夏が去年、一昨年と比べると30℃を越えた日が少なく、
過ごし易い夏でしたが、9月に入っても結構雨が多く、気候状態世界的にが少しずつ変わって来ているので、例えば変な時期にマロニエが咲いていたりするわけです。
今は秋・・・ウィーンの森やヴァッハウ渓谷なども葉の色が徐々に変わり、また別の美しさを見せてくれる時期となりました。
去年の7月にこの花を紹介していますが、葉が紅葉してない夏の時期でした。
こちらはドイツ語でEssigbaum
(エッスィヒバウム)
学名ではRhus typhina,
日本語ではルスティフィナで
いいと思います。
ウルシ科のウルシ属です。
原産は北アメリカ東部で、
ヨーロッパではすでに17世紀
から植えられていたことが確認されています。
高さは3m~5mぐらいで、開花時期は6月~7月です。
葉は30cm~60cm,11枚~31枚あり、花は20cmぐらいの細長い三角錐のような形で、
そこには細かくたくさんのブラシのような花を咲かせますが、これは遠くからでは見ることができません。
秋になると葉はとても綺麗に紅葉します。
この3枚の写真はヴァッハウ渓谷の船下りの起点であるメルク修道院近くで、9月21日に
撮影したものです。
去年撮影した別の場所のルスティフィナと比較してもわかりますが、この時期でも十分に
花の形が見られます。
このルスティフィナは紅葉が美しいことからこちらでは観賞用として庭などに好まれて
植えられています。
ウィーンによく見られるこの時期の花79として、野生のシクラメンを前回紹介しましたが、
今回も野生でポツンと咲いていた花です。
こちらはドイツ語で Königskerze
(ケーニヒスケルツェ)、
学名ではVerbascum,
日本語でモウズイカ属です。
ゴマノハグサ科、
モウズイカ属の二年草です。
モウズイカ属は300種類ぐらいあるそうで、もっぱら中央ヨーロッパに多く見られますが、南ヨーロッパにも見られます。
日本ではモウズイカ属の野生種は分布していないそうです。
高さは50cm~150cmぐらいが
一般的ですがこの写真のものは50cmもなかったと思います。
開花時期は5月~9月で、ほとんどが黄色ですが、紫、薄紫、白も
あります。
乾燥している土壌でも長期で花を
つけるということや、ほっそりとした形に人気があるようです。
2000年以来、もっと背丈が低く、なおかつ花のサイズが大きい園芸種もいくつか登場した
ようです。
こちらでは観賞用として庭などにもよく植えられています。
これはウィーンからちょっと離れたクロイツェンシュタイン城のちょっとした森の散歩道に
咲いていたものです。
ウィーンは"森の都"とも言われ、緑豊かな街で、至る所に公園やちょっとしたくつろげる緑があります。
リンク道路沿いの市立公園や王宮庭園、国民庭園なども素敵ですが、シェーンブルン宮殿、
ベルヴェデーレ宮殿といった定番な観光ポイントの大きな庭園でも十分散歩を楽しめます。
ベルヴェデーレ宮殿真横の植物庭園や、よくここでも話題に登場するヒルシュシュテッテンの花壇庭園は個人的に好きな所で、よく出かけます。
そのヒルシュシュテッテン花壇庭園(Blumengärten Hirschstetten)の行き方の質問が
多くなってきたので、今日はそこへの行き方について書きたいと思います。
ここはウィーン22区の、この花壇庭園の名前になっているHirschstettenにあり、
中心から離れているのが欠点です。
でもウィーンの公共交通機関を使って簡単に行くことができます。
シュテファン大聖堂や国立オペラ座から行く場合は地下鉄1号線 "U1"で
"Leopoldau" 行きに乗り、"Kagranaer Platz" まで行きます。
そこから2通りの方法があり、路線バス22Aか路面電車26でアクセスします。
22Aの場合Aspernstraße行きで、7つ目のBlumengärten Hirschstettenで下車。
すぐに花壇庭園の南入口があります。
26の場合は"Hausfeldstraße"行きに乗り、5つ目の"Spargelfeldstraße"で下車。
すぐに花壇庭園の北入口があります。
植物に興味がある方、のんびりしたい方にお勧めです!
9月に入って学校も始まり、休暇が終わって通常の生活が始まりました。
去年から今年の冬は寒くなく、花も通常より3週間ぐらいとかなり早く咲き始めました。
夏は30℃を超えた日はもちろんありましたが、去年や一昨年ほど暑くはなりませんでした。
数日前に私が好きな散歩道のHagenbachklammで、去年8月の中旬にも紹介した野生のシクラメンがたくさん咲いていました。
こちらではドイツ語でEuropäisches Alpenveilchen
とかWildes Alpenveilchenとか、Zyklamen とも呼ばれ、学名はCyclamen purpurascens,シクラメン・プルプラセンスと日本語で呼ばれているでしょうか。
サクラソウ科のシクラメン属です。
シクラメンと言えば鉢に入った大きいCyclamen persicumが一般的かもしれません。赤、白、紫、ピンクなどの色があります。
これは高さ40cmぐらいで、この種類の原産は地中海沿岸のトルコ、イスラエル界隈(小アジア)とされていて、ヨーロッパには17世紀頃に入って来ました。それが品種改良されて日本には明治時代末期に入って来たようです。
Cyclamen はギリシャ語の「cyklos(円)」からきているそうです。
この野生のシクラメンの原産はヨーロッパで、南アルプス、オーストリアを含む東アルプスからバルカンまでの石灰質の地質で陰になる所を好み、標高2000mぐらいまで見ることができます。
最もヨーロッパアルプスの大部分は石灰岩アルプスですね。
高さは5cm~15cmぐらいとかなり小さく、ハート型の葉で、葉の中央は濃い緑、外側に白い斑点模様が見られます。
花の色は薄紫からピンクで、開花時期は8月中旬~9月です。
オーストリアではこの時期に多く見ることができます。
このシクラメンが咲くと、夏の終わりを告げます。
ウィーンの街中にはたくさんのマロニエが植えられていて、マロニエの実がかなり大きくなってきているこの時期ですが、場所によってはいわゆる一般的な"栗の木"も見ることができます。
ドイツ語で
Edelkastanie(エーデルカスターニエ)
Esskastanie (エスカスターニエ)、
学名ではCastanea sativa、日本語でヨーロッパグリとかセイヨウグリと
呼ばれています。
ブナ科のクリ属で、落葉性樹木です。
古代ギリシャ・ローマ時代から地中海沿岸に植えられていたため、原産地を特定するのが難しいようですが、おそらく
アルプスの北側ではないと推定されて
います。
スペイン~アルプス南側地域~バルカン半島~小アジアの地域に生育して
いました。
ローマ人達はこのセイヨウグリをワイン造りや、他の文化的な花と共にこちらに運んで来ました。
高さは30mを超えるものもあり、幹の直径は1~2mぐらいが一般的です。
樹齢も500年~600年ぐらいのもありますが、中央ヨーロッパでは200年を超えるものは
ほとんど存在しないようです。
実が熟すのは普通は9月以降です。こちらは観賞用の他に食用として植えられています。
今年のこの時期のウィーンはかなり湿気が多い日が続いています。
またGewitter と言われる局地的な雷雨もよく発生しています。
さて、今日は去年もこの時期にに紹介している花で、とにかく街中にとても多く見られる
花についてです。
こちらはドイツ語で
Strauch-Eibisch
(シュトラウホ-アイビッシュ)、
学名ではHibiscus syriacus,
日本語でムクゲです。
アオイ科のフヨウ属で、落葉低木です。
ラテン語からの「ハイビスカス」は広義ではフヨウ属の総称です。
原産は南、東アジア(中国)で、ラテン語で使われているシリアではありません。
日本にはすでに奈良時代に中国から入って来たそうです。
高さ2~3mぐらい、開花時期は6月~10月で、4~6cmぐらいで紫、白、ロゼ、青紫の花を咲かせます。
うっすらと花にすじが入った模様と花の中央の濃い部分は、豊かな花粉を必要としている
特にマルハナバチなどの訪れの助けになります。
夏の間ずっと花が咲き続けることもあり、また根が横に広がらないので狭い場所にも植えることができること、寒さにも強いことからこちらでは大変好まれ庭の垣根などによく利用されている観賞用植物です。
写真は2枚共別の場所のムクゲです。上の写真は白に薄らとピンクが見えます。
上の写真はお馴染みヒルシュシュテッテンの花壇庭園のものですが、
おもしろいことに一本のムクゲから白と薄紫の2色が見られます。
ウィーンの街にある3大街路樹とひとつと言えば" マロニエ"で、中心部から外側にかけて緑が多くある所にはよく植えられています。
去年から今年にかけて冬があってなかったようなもので、花も通常よりも平均的に3週間
ぐらい早く咲き始めました。
シェーンブルン宮殿の前の通りにもマロニエが植えられているのですが、
何とこの時期に咲いているのがありました。
ドイツ語でRosskastanie,
学名でAesculus hippocastanum、
マロニエの開花時期は
通常4月終わり~5月にかけてですが、今年はこの同じシェーンブルン宮殿の横に植えられている,あるマロニエはすでに4月11日に開花していました。
花の種類によっては普通に2回咲くのもありますが、このマロニエは年1回だけです。
もともとジグザグ的気温の特徴を持っているわけですが、本来の気候からやはり変わって
来ているので花もいつ咲いていいのかわからないかもしれません。
写真に見られる、この時期に葉がすでに秋の時のように茶色くなっているマロニエは、
病気にかかってしまったものです。
ここに見られる咲いているマロニエは8月6日に撮影したものです。
こちらはドイツ語では
Immergrüne Magnolie
(インマーグリューネ・マグノーリエ)、学名ではMagnolia grandiflora,
日本語ではタイサンボクです。
モクレン科のモクレン属で、
常緑高木です。
原産は北アメリカ南東部で、日本には
明治時代初期に入って来たようです。
高さは20mぐらいになり、稀にそれ以上になるものあるようです。
開花時期は6月~8月で、よく知られているモクレンは4月~6月です。
その一般的なモクレンよりもずっと花は大きく、20cmを超えるものもあります。
クリーム色的な白で、いい香りがします。
葉も大きく20cmぐらい、幅は7cmぐらいで、光沢がある深緑色をしていて、
裏側にはフェルトのような細かい毛が生えています。
こちらでは特に公園や庭に多く植えられていますが、このヒルシュシュテッテン花壇庭園にはかなりまとめて植えられています。
ウィーンのリンク道路沿いにある、Volksgarten(国民庭園)にも植えられています。
今日の"ウィーンによく見られるこの時期の花"では、街中のちょっとした緑や、教会前広場などにたくさん植えられている花を紹介します。
こちらはドイツ語ではVerbene,
学名ではVerbena、日本語では
バーベナですが、
ビジョザクラとも呼ばれています。
クマツヅラ科のバーベナ属で、
多年草もあれば一年草もあり、
種類が豊富で約250種程あります。
原産は南北アメリカと言われていますが、ヨーロッパやアジアにも分布しています。
開花時期は5月~10月で、高さ30cm~60cmぐらいです。
花の色は紫、白、赤、ピンク、青紫、紅紫と豊富で、1箇所に20~30のまとまった花を
咲かせ、たいていの種類が心地よい香りを放ちます。
葉はノコギリ状の形をしていますが、種類によっては切れ込みがないものもあります。
真夏のこの暑い時期でも生育旺盛で、春から晩秋までと長く咲き続けます。
ウィーンではちょっとしたスペースにたくさん植えられていて、なるべく年間を通して、
街により多くの花が見られるようにと意図してることがうかがえます。
この写真のバーベナは市立公園に咲いているものです。
ウィーンでお勧めの場所のひとつで、以前にもここで紹介した
ヒルシュシュテッテンの花壇庭園があります。
ここは個人的に好きな場所のひとつで、よく散歩がてら訪れてます。
そこでこの時期たくさん咲いていた花について書きたいと思います。
こちらはドイツ語でSeidenbaum
(ザイデンバウム),学名では
Albizia julibrissin、
日本ではネムノキです。
マメ科でネムノキ属の落葉高木です。
ヨーロッパには18世紀に、フィレンツェ出身のAlbizziによってもたらされましたので、彼の名が学名になっています。
日本では本州から沖縄にかけて見られる
そうです。
またイランから東中国にかけても広く分布しています。
ネムノキ属は熱帯地域に150種類ほど分布しているそうですが、特にこのネムノキは耐寒性があり、温帯地域でも広く栽培され、-15℃ぐらいまで大丈夫だそうです。
開花時期は7月~9月で、薄い紅色の花が枝先に10数個集まって咲きます。
長く伸びた糸状のものは雄しべです。
桃のような甘い香りがします。
葉は20cm~30cmとかなり長く、オジギソウの葉によく似ています。
オジギソウは触ると葉を閉じますが、ネムノキは夜になると自ら葉を閉じます。
そこからネムノキと言われています。
花が咲いた後には7cm~12cmぐらいの豆果をつけます。
このヒルシュシュテッテンの花壇庭園にはこのネムノキがたくさん植えられています。
以前にもここで紹介した Botanischer Garten は、ベルヴェデーレ宮殿のすぐ横に
位置し、私の好きな場所のひとつです。
先日ちょっとだけここに入った時に咲いていた印象的な花を紹介します。
こちらは、Thüringer Strauchpappel (テューリンガー シュトラウホパッペル)、
学名ではLavatera ,
日本ではハナアオイ属です。
アオイ科のハナアオイ属で、1年草もあれば、多年草もあります。
地中海地方に約25種類ぐらいあるそうで、この写真のものは、Lavatera thuringiaca です。
開花時期は7月~10月で、高さは50cm~125cmぐらいになります。
薄紫の花で、花弁が5枚あり、葉と花の表面は
フェルトのような感じです。
花の大きさは、5cm~8cmぐらいでしょうか。
薄い紫が多いと思いますが、薄いピンクもあります。
日当たりのいい、湿ったローム状の土壌を好みます。
このハナアオイ属は、ベルヴェデーレ宮殿の上宮側に近い入口から入り、
200m程奥に歩いた所に咲いています。
もう早いもので7月の中旬にさしかかり、1年の半分が過ぎました。
さてこの時期は春と比べると咲く花がかなり限られるわけですが、その中で去年も紹介しましたが庭などに頻繁に見られる花です。
ちなみに、以前紹介した同じ花でも、別の場所に咲いている花を掲載しています。
こちらはノウゼンカズラで、ドイツ語ではTrompetenblumen,
Klettertrompete,Trompetenwinden...などと呼ばれています。
学名ではCampsis で、ノウゼンカズラ科のノウゼンカズラ属です。
ドイツ語のTrompetenはトランペットで、花の形がラッパに似ていることからそう呼ばれています。
こちらはおそらくAmerikanische Klettertrompete (Campsis radicans)アメリカノウゼンカズラ・・・
もしくはGroße Klettertrompete "Madame Galen"
(Campsis × tagliabuana) でしょうか。
ノウゼンカズラ・・・Campsis grandifloraは原産が中国で、日本には平安時代に入って
来たそうですが、アメリカノウゼンカズラは北アメリカ東部が原産で、日本には大正時代
末期、ヨーロッパには観賞用として17世紀に入って来ました。
Große Klettertrompeteは、ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラとの交配種です。
高さは2~5m、場合によりそれ以上になるものもあり、
開花時期は7月~9月ですが、
今年は6月中旬に咲いているものもありました。
5cm~8cmぐらいのラッパ状で、
オレンジ色から赤までの色がありますが、種類によっては黄色もあり、花びらは5枚です。
ノウゼンカズラよりも花径は小さいそうですが、筒は長いです。
葉は20cmを超えるものもありかなり長めで、
マイナス20℃ぐらいまでの耐寒性があります。
こちらは観賞用として、1枚目の写真のように庭の柵などに多く見られます。
上の写真はうちの庭に咲いているGroße Klettertrompete "Madame Galen" (Campsis × tagliabuana) です。
夏のこの時期は限られているとはいえ、ウィーンの街はそれなりに花が咲いています。
特に公園などにいけば、実は色々な花がウィーン市によって植えられていることがわかりますが、去年も紹介していますが今日はウィーンの中心界隈の道端に咲いている花です。
こちらはドイツ語でSommerflieder
(ゾンマーフリーダー・・・
直訳すると夏ライラック)とか、Schmetterlingsstrauch
(シュメッターリングスシュトラウホ)とか呼ばれています。学名ではBuddleja、日本語ではフジウツギ属です。
参考までに
フジウツギ科でフジウツギ属です。
世界には約100種ほどあるそうですが、この写真の
Schmetterlingsflieder (シュメッターリングスフリーダー・・・Buddleja davidii)が最もポピュラーでしょうか。
日本語ではフサフジウツギです。
原産は東アジア(おそらく中国)で、日本には明治時代にヨーロッパで改良されたものが入って来たそうです。
開花時期は7月~9月で、薄い紫色で、ひとつひとつの花は1cmぐらいで、全体で円錐状に密集して咲き、長さは10cm~30cmぐらいです。
こちらではこの薄紫が圧倒的に多いと思いますが、赤っぽいものや、黄色、白もあります。
こちらではZierpflantze (観賞用)として、公園や庭に多く見られます。
ドイツ語ではGlockenblume,
学名ではCampanula,
日本語では総称してカンパニュラです。
キキョウ科のホタルブクロ属で、
カンパニュラは総称です。
ほとんどが多年草で、種類がとにかく多く300~500種類程と言われています。
花の色は紫が圧倒的に多いですが、白やピンクっぽいものもあります。
高さは10cm~50cmぐらいが多いと思いますが、種類によっては150cmぐらいのものもあります。
開花時期は5月~9月で、
花は1.5cm~2cmぐらいでしょうか。
釣鐘型の花を2つ~8つぐらい咲かせます。
種類によっては数十輪咲かせるのもあります。
世界の様々な場所で見られ、草原や森などに多く見られます。
また標高2000mぐらいまでにも見ることができます。
この写真のカンパニュラは、ウィーンの北の森のカーレンベルクの一角にぽつんと可愛らしく咲いていたものです。
こちらはドイツ語でTrompetenbaum
(トロンペーテンバウム),
学名ではCatalpa bignonioides,
日本ではアメリカキササゲ
(アメリカ木大角豆)です。
ノウゼンカズラ科のキササゲ属で、落葉高木です。
原産は北アメリカで、日本には
明治末期に入って来たそうです。
高さ20mぐらいまでになり、葉は10cm~20cmで幅が広いハート型です。
開花時期は6月~7月で、何となくマロニエを思わせるように、垂直上に3cm~5cmぐらいの釣鐘型の白い花をたくさん咲かせます。
右の写真でも見られますが、30cmぐらいまでの細長い莢(さや)がぶら下がっています。
こちらでは観賞用として公園や庭などにたくさん植えられています。
ウィーンは日中35℃弱という暑い日が続いていて、街中は真夏の雰囲気です。
そんな暑い中で飲料水スタンドが大活躍をしています。
今年は花の咲き始めが早かったので、かなりの花が同時に咲き、散って行きましたが、
今街中に結構見られるのが去年もこの時期に紹介した背丈がある黄色い花です。
ドイツ語ではBlasenesche
(ブラーゼンエッシェ)、
学名でKoelreuteria paniculata、
日本語ではモクゲンジです。
ムクロジ科のモクゲンジ属で、
落葉高木です。
日本では本州の日本海側で稀に見ることが
できるそうです。
高さは15mぐらいまで、この写真のように大きくボールやドーム状に広がって、
たくさんの黄色い花を咲かせます。
開花時期は7月ですが、今年はやっぱり早く咲いたと思います。
ちなみにこの写真のモクゲンジは6月10日の昼ぐらいに撮影したものです。
葉は20~35cmぐらい、花は1cmぐらいの幅で50cmぐらいの円錐状に黄色い花をたくさんつけます。
花が咲いた後には、袋のような実がたくさん見られます。
原産はアジア南東で、中央ヨーロッパには1750年に原産地から入って来ました。
本来の暖かい気候に適しているにも関わらず、こちらヨーロッパの冬にも十分
耐えられます。
最初と下段左側の写真はウィーンの市庁舎公園のもので、下段右側はカールス広場界隈で
咲いているものです。
ヨーロッパにはよく公園に植えられていて、この時期ウィーンによく見られる花です。
今日はウィーンの街中というわけではなく、ウィーンの郊外や高速道路沿いの畑にこの時期大量に見られる有名な花です。
こちらはドイツ語では
Raps(ラプス)、
学名でBrassica napus、
日本語ではセイヨウアブラナで、
よく菜の花とも呼ばれています。
アブラナ科のアブラナ属で、
二年草です。
原産は北ヨーロッパからシベリアにかけての地域で、日本には明治時代初期に入って来たそうです。
高さは30cm~150cmぐらいで、大量に植えられています。
でもこちらのセイヨウアブラナは日本の在来種とは違うそうです。
花弁は4枚で、0.5cm~1cmぐらい黄色い花を1日~2日咲かせますが、全体では
3週間~5週間ぐらい咲いています。
ローマ時代からすでに知られていて、種子からの採種油を食用油やランプの油などに使っていました。
中央ヨーロッパでは14世紀から栽培されてきました。
食用油の他に例えばバイオ燃料などにも利用されています。
かなりの花が咲き終わりモードになっていますが、今日は先日市立公園で綺麗に咲いていた花です。
こちらはドイツ語でStorchschnabel
(シュトルヒシュナ-ベル)、
学名ではGeranium,日本語ではフウロソウ属です。
フウロソウ属は種類が多く、
420種類以上あるそうです。
フウロソウ科のフウロソウ属で、多年性の草木植物です。
この種類は遅くとも16世紀からは栽培されていました。
ラテン語のGeraniumは、ギリシャ語の「geranos(鶴)」に由来するそうです。
ドイツ語ではStorch(コウノトリ)、Schnabel (くちばし)で、花が咲いてる姿ではなぜこの名前になったのかわかりませんが、実は、長いくちばしのように見えることから、
果実を鶴のくちばしにたとえたもの・・・ということです。
種類があまりにも多いのでこの花の学名がGeraniumの後に、さらに何がくるのか調べていませんのでわかりません。
高さ60cmぐらいまで、花の直径は2cm~4cm,花弁は5枚です。
この写真は紫ですが、種類によってピンク、白、青紫などもあります。
一般的に水分があり、適度に水はけがよい所で育ちます。
世界のほとんどの大陸で見ることができ、日本でもかなりの種類があります。
この写真のように公園や庭に好まれて植えられています。
今年は花の咲き始めが早く、この時期かなりの花がもう枯れ始めています。
今年の春は色々な種類の花が一斉に咲いたという印象があります。
去年のこの時期にも紹介したニワトコです。
ドイツ語ではHolunder (ホルンダ―)、
学名ではSambucus nirga,日本語では
セイヨウニワトコとかエルダーとも言われています。
ドイツ語で一般的にHolunderと呼ばれていますが、厳密には
Schwarzer Holunder
(シュヴァルツァー ホルンダ―)と
専門書などには紹介されています。
これは花が咲いた後になる実が黒いことから来ています。
Holunderは種類がいくつかあり、
黒いSchwarzerに対して、赤い実がなる
Roter Holunderも知られています。
スイカズラ科のニワトコ属で落葉低木です。
3m~7mぐらい、ものによっては9mぐらいにもなりかなり高くなります。
幹がかなり太くなるものもあり、ものによってはしっかりした"木"もあります。
開花時期は5月~6月で、全体的に薄い直径10cm~20cmぐらいの円状で、その中に
たくさんの3mm~8mm程度の小さいクリーム的白の花を咲かせます。
非常に甘い香りを放ち、ジュースやハーブティーなどに用いられ、スーパーにはHolunderのジュースが売られています。
新石器時代から人々はニワトコの実を集めていましたし、薬用植物として呼吸器官系や解熱に効くとされています。
またゲルマン民族からの習慣で、いわゆる悪霊を遠ざける意味もあり、
聖なる木としての意味もあります。
標高1200mぐらいまでに見られ、この時期自然の中、公園、庭などにとにかく多く見られます。
この時期ウィーンではよく綿が飛んでいます。
実際ウィーン以外でも例えばヴァッハウ渓谷の船下りの起点であるメルクの街もよく綿が
空中を漂うように飛んでいます。
こちらはドイツ語ではPappel (Gewöhnliche Schwarz-Pappel),
学名ではPopulus nigra,日本語では
ポプラ、特にヨーロッパ黒ポプラと言われています。
しかし、実際日本では外国からのポプラの和名はややこしく、整理された名前がないようで、同一種でも別名や別表記が多く、不統一なものが多いようです。
一般的に明治時代に日本に入って来た種類をポプラと呼ぶそうです。
ヤナギ科のヤマナラシ属または
ハコヤナギ属です。
北半球の温帯地域に見られ、中央ヨーロッパから中央アジア付近にまで分布しています。種類は100種類程はあるそうです。
高さは30mぐらいまで達するものもあり、垂直に伸び、幅が広く、幹の下の方からもよく枝が分かれてきます。
樹齢が進むと、幹は太くなり、黒灰色っぽくなっていきます。
だいたい100年~200年の寿命です。
花は5~9cmぐらいで、数本が赤っぽく細長くぶら下がったようで、
3~4月ぐらいが開花時期です。
葉は長く、この種類は三角形に近く先が尖っていて、ふちは細かいギザギザが見られます。最初はふさふさの毛のようなものがついていますが、時と共につるつるの濃い緑色になります。
花が咲き終わると、今頃のように綿毛つきの種子を大量につけて、これがタンポポのように風にとばされて街中に舞っています。
このように地面が雪のように
綿毛で真っ白になります。
ポプラは、川沿いに非常に
多く見られます。
特にヨーロッパではドナウ河、
ライン河、エルベ河に多く見られます。
しかしウィーンの街中では、
運河沿いにも見られますが、
この写真のように街路樹としても植えられています。
ドイツ語では
Staiuden-Lein
(シュタウデン・ライン)、学名でLinum perenne,
日本語では
ペレニアルフラックス(シュッコンアマとも)
です。
アマ科のアマ属で多年草
です。
高さは30cm~60cmぐらいですが、100cmぐらいまでになるのもあるようです。
原産はヨーロッパで、青紫の花をたくさん咲かせます。
開花時期は4月~5月で、花の大きさは3cm~4cmぐらいでしょうか。
原産がヨーロッパであるにもかかわらず、すでにかなり珍しい花で、絶滅の危機にさらされているため守られています。
オーストリアではNiederösterreichだけしか見られないようです。
この写真のペレニアルフラックスは、ヒルシュシュテッテンの花壇庭園の駐車場のそばで、自然に咲いていたものです。
これが咲いている場所は、花壇庭園内にあるように意図的に手入れされた花壇ではなく、
自然的な緑地帯です。
今日のテーマである「ウィーンによく見られるこの時期の花」は、そのシリーズタイトルにはふさわしくなく、ウィーンの街中ではそんなに多くは見られない花です。
でも、ウィーンにある植物としてこのカテゴリーに含めたいと思います。
こちらはドイツ語でMandelbaum (マンデルバウム)、
学名ではPrunus dulcis、日本語ではアーモンドです。
バラ科のスモモ属の落葉高木です。
原産はおそらく西南アジアで、
地中海沿岸から黒海にかけて自生しています。
南ヨーロッパ、アメリカ、
オーストラリアなどで栽培されいて、カリフォルニア州が最大の産地で、日本では瀬戸内海の小豆島(しょうどしま)で栽培されているそうです。
高さ6m~10mぐらいになります。
花は3月~4月ぐらいに白、桃色の花をさくら同様一斉に咲かせます。
実がなるのは通常6月頃でしょうか。
7月~8月に実が熟して、秋にかけて割れ出して、種子のアーモンドが乾燥していきます。
上の写真は5月4日16:30頃に撮影したものですがもう実がなっているのがわかります。
このアーモンドは以前ここでも紹介した、ヒルシュシュテッテンの花壇庭園に植えられていたものです。
この時期ウィーンの公園や庭などに、一輪咲きで紫のボールのような花をよく見かけます。たいてい何本かまとまって植えられていたり、室内に置かれる花瓶などに他の花といっしょに見られます。
去年もこの時期に紹介したアリウムです。
ドイツ語ではLauch,学名でAllium、日本語ではアリウムで、ユリ科のネギ属です。
アリウムは700種類ぐらいあるそうで、こちらは
Allium giganteum,ドイツ語でRiesen-Lauch、
日本語では巨大ネギですがアリウム・ギガンチウムと
一般的に呼ばれています。
別名はハナネギです。
アリウムは地中海からオリエント、チベットぐらいまでの地域にほぼ分布しています。
このアリウム・ギガンチウムは、高さ80cm~150cmぐらいまでになり、開花時期は、5月~7月で、全体での花の直径が10cm~20cmぐらいと大きいです。
ひとつひとつは1cmぐらいでしょうか。
薄い紫や濃い紫が一般的です。
葉も真っ直ぐに50cmぐらいの長さで、幅が5cm~10cmぐらいと大きいです。
アリウムの種類はたくさんありますが、このアリウム・ギガンチウムはひときわ大きく一本でも、まとまっても見ごたえがあり、観賞用としてとても人気があります。
シェーンブルン宮殿の一角にこの写真に見られるフジのアーチがあり、
とても素敵に咲いています。
アーチの外側にもたくさんのフジが
咲いていますし、アーチの天井からもたくさんのフジがぶら下がって咲いています。
この美しいフジのアーチは
シェーンブルン宮殿正面に向かって
右側の西側庭園の一角にあり、
宮殿後ろのグロリエッテが見える庭園に行く時に見ることができます。
この写真は5月2日午前中8時30分頃に撮影したもので、ちょうどこの時間は太陽が差し込んで来ます。
こちらはそのアーチの
外側に咲いているフジです。
4月30日の午前中に撮影
しました。
フジはドイツ語で、Blauregen
(ブラウレーゲン)とか、
Glyzinie
(グリツィーニエ)、
学名ではWisteria sinensis
もしくは
Wisteria floribundaで、
マメ科のフジ属です。
原産は東アジア(中国)、高さは10mぐらいまでのつる性の落葉樹です。
開花時期は5月~6月ですが、今年はここも早く咲きました。
色は薄紫、紫、濃い青、白、ピンクなど様々です。
1~2cmぐらいでいい香りがします。
フジ属はとても強く、木のようになっていきます。
また1年に2回咲きます。最初は今頃、2回目は7~8月です。
観賞用としてこちらでは
とても人気があり、垣根や壁、
シェーンブルン宮殿のようにアーチ状などにしているのを
よく見かけます。
ちなみにWisteria floribundaは日本固有種のフジです。
例年通りこの時期のウィーンの街は様々な花が咲いています。
「森の都」とも言われるウィーンですから街の至る所に緑があり、庭園、公園がには多くの花が植えられています。
こちらはBlauglockenbaum
(ブラウグロッケンバウム)とドイツ語で
呼ばれ、学名ではPaulownia tomentosa,日本語ではキリです。
ゴマノハグサ科で、キリ属です。
原産は中国の中央や北側で、落葉広葉樹
です。
日本には古く中国から入って来たようで、
北海道の南西部以南直裁され、もしくは
野生化して山地に生育しているそうです。
背丈が20mぐらいまでとかなり高くなり、
薄い紫の花を咲かせます。
高いので遠くからでもよくわかります。
開花時期は5月ですが、ウィーンの中心部では、今年4月の終わりには
もう咲いていました。
花は薄い紫の円錐形で、花弁は長さ4~6cm、
上に向かって30cm
ぐらいまでの高さに
たくさんの花を
咲かせます。
Glockeは"鐘"という意味のドイツ語ですが、そんな形をしています。
日当たりのいい場所が好まれ、ヨーロッパの、冬にそこまで寒くならない場所にも
多く見られ、観賞用として人気があります。
古くから良質の木材として使われ、軽く、柔らかく、木目も美しいです。
去年5月5日付で「ウィーン シェーンブルン宮殿の花」として紹介した
セイヨウサンザシですが、今年も綺麗に咲いています。
宮殿に素晴らしい効果を与えるので、このコーナーでも取り上げたくなってしまいます。
ドイツ語では、Rotdorn
(ロートドルン)、学名で
Crataegus laevigata ‚Paul’s Scarlet‘ + Punicea + Punicea Flore Pleno、日本語では
セイヨウサンザシです。
バラ科のサンザシ属です。
セイヨウサンザシはかなり深く根付き、低木もあれば、10mぐらいまでの高い木もあります。
ヨーロッパから北アフリカにかけての標高1000mぐらいまでの所に見られ
ローム土壌(粘土質の高い土壌)を
好みます。
しかし、こちらでは観賞用として庭や公園に多く植えられています。
写真は2枚共シェーンブルン宮殿に植えられているセイヨウサンザシで、
4月23日午前10:30頃に撮影したものです。
やはり去年より早く咲きました。
まだこれから咲こうとしている箇所もありますね。
開花時期は通常5~6月で、一重咲き、八重咲きで、濃いピンク色ですが、桃色、紅色もあります。
ウィーンの川沿いなどでは、野生のサンザシ(Weißdorn)が多く見られますが、
こちらの花の色は白です。
去年5月5日付の「ウィーン シェーンブルン宮殿の花」を御覧下さい。
シェーンブルン宮殿の黄色、空の青、そしてこのセイヨウサンザシのピンクと非常に美しいコントラストです。
リンク道路も緑の並木で、街中はウィーンらしく緑と花がますます多くなっています。
今日はちょっと違うタイプの花で、しかし街中では見ることがないものです。
地元では有名なBärlauch
(ベアラウホ)、学名では
Allium ursinum,
日本語ではラムソンです。
通常はこの写真のように密集して
生育していて、周辺にはすぐそれとわかるニンニクのような強い香りを放ちます。
ギョウジャニンニクに似ていますが別物です。
高さ20~50cmぐらい、開花時期は4~6月で、1~2cmぐらいの白い花を垂直に咲かせます。
葉はスズランに似ていて、濃い緑で、薄くまっすぐです。
周辺はニンニクの
匂いが漂い、葉をちぎってみるとすぐわかります。
ラムソンは中石器時代からすでに葉の重要性を知って、人類が使っていたことがわかっていています。
サラダにしたり、茹でたり、またスープにするのはこちらの定番です。
この時期にはよくBärlauchsuppeが登場します。
ラムソンは花を咲かせてしまったら葉を食べるのにはもう遅いです。
そのためかなり早い時期から葉を摘んでる地元の人を多く見かけます。
ウィーンの森、川沿い、緑豊かな水郷、茂み、落葉樹林地帯などに多く見られますが、
この2枚の写真はシェーンブルン宮殿のラムソンです。
日本ではライラックやリラ、
ドイツ語ではFlieder(フリーダー)
ラテン語ではSyringa vulgaris です。
モクセイ科で、ハシドイ属です。
ライラックは20~25種類程ある
そうです。
こちら右の薄紫のライラックは
4月11日13:30頃撮影したもので、今年かなり早く咲いたものです。
この薄紫のライラックは非常に多く見られます。
こちらはうちの庭の濃い紫の
ライラックで、先日4月23日の
15時頃撮影しました。
原産はバルカン半島と言われ、1560年から中央ヨーロッパでは
知られ、全体に広がりました。
日本には明治中期に入って来た
そうです。
全体の高さは2~6m程で、低木もあれば、小さな木であることも
あります。
開花時期は4~5月で、花全体では10cm~20cmぐらい、薄紫、
濃い紫、白などがあり、一重咲きもあれば八重咲きあり、強い香りを
放ちます。
ウィーンでは特に庭の垣根、公園、通り沿いに大変多く見られます。
復活祭も終わり、日がどんどん長くなっているウィーンです。
最近の天気は不安定で、晴れたかたと思うと、突然雨が強く降ることが多く、
肌寒い日も続きました。
花が早く咲き始めましたが、寒さが続くと植物にも悪影響を与えます。
こちらはLorbeerkirsche (Kirschlorbeerとも言われます)
・・・ロァベーアキルシェ、
ラテン語では
Prunus laurocerasus,
日本語名ではセイヨウバクチノキ
です。
バラ科のサクラ属で、常緑の小高木です。
高さは1~5mぐらいで、しっかり
した強い枝がまっすぐに伸びます。
原産は南西ヨーロッパから
西アジアで、日本では国産の
"バクチノキ"があります。
開花時期は4~5月で、
垂直に10cmぐらい、ブラシ状のように白い花をたくさん咲かせます。
葉は5~15cmぐらいと
大きく、濃い緑で光沢が
あります。
こちらでは庭の生垣や観賞用としても多く見られ、野生化したものもあります。
日本産のバクチノキは幹が太くなると樹皮が剥げ落ちるそうですが、
こちらのセイヨウバクチノキは剥げ落ちません。
ドイツ語のLorbeerは月桂樹です。葉が月桂樹に似ていることから名付けられたそうです。
例年通り、色々な花が咲いているウィーンです。
すでに何回も書いていますが、今年の冬は暖かかったので、春の訪れが早く、いつもよりもかなり早く花が咲き始めています。
こちらはドイツ語で
Gewöhnlicher Judasbaum、
ラテン語でCercis siliquastrum,
日本語ではセイヨウハナズオウです。
マメ科、ハナズオウ属、多年草で、4~8mぐらいの低木もあれば、10mを超える高木まであり、
幅も10mぐらいになるものもあります。
濃い桃色の花が幅広く
たくさん見られます。
アドリア海より東側の地中海から西アジアに分布し、
開花時期は3~4月です。
花は一箇所から3~8個に広がって咲き、濃いピンクで、太い幹や枝からそのまま咲きます。
花の後に5~9cmぐらいの細いさやに入った豆が
たくさんぶら下がります。
ある程度乾いた石灰成分が含まれた標高400m以下の
土壌が好まれます。
観賞用としてこちらでは公園、ブドウ畑、一般の庭などに多く植えられています。
こちらはおまけです。
去年の5月初めに撮影したものです。
この写真のマロニエは、去年と全く同じ
マロニエで、3日前の4月18日の
午前中10時頃に撮影したものです。
今年はかなり早く咲きました。
以下2枚もシェーンブルン宮殿の白と赤のマロニエです。
白のマロニエは今年4月11日に撮影したもので、十分咲いているのがわかります。
赤は4月18日です。
今年はいつもよりかなり早く
花が咲いていることがわかります。
以前このコーナーでも紹介したウィーンのベルヴェデーレ宮殿のすぐ横にあるBotanischer Gartenで、今年14回目の恒例Raritätenbeörseが4月11日~4月13日までの3日間開催されていて、うちも毎年楽しみにしているイヴェントのひとつで一昨日行って来ました。
Raritätenは、稀な、珍しい、骨とう品とかいう意味があり、Börseは証券取引、金融市場、さいふなどの意味があります。
ここでは普段あまり見ることができない、珍しい植物が実際に店を持っている様々な園芸の専門業者によって披露され、同時に販売される、年1度のその世界では大きなイヴェントとなっています。
1754年から存在している80.000m²の
Botanischer Garten(植物庭園)の
敷地内には、様々な店が並び、それぞれの場所には、それぞれの専門とする植物が
展示されて、販売されています。
その植物に対しての専門的な話や、
育て方、また実演なども行われています。
植物だけではなく、この写真に見られるように
籠を売っていたり、鳥小屋、庭に置くデコレーション、専門書、サボテンコーナー、シイタケ栽培など
分野も豊富です。
ちょっとした軽食ができるスタンドや、ワインスタンドなんかも出ていて、
天気も良かったので、ピクニック感覚で過ごす人も多く、芝生に寝転んでいる人もたくさんいました。
この植物園のすぐ隣は有名なベルヴェデーレ宮殿です。
そのためたくさんの観光の皆さんがベルヴェデーレ宮殿の庭園や、クリムトやシーレを
見にやって来るわけですが、こちらの植物園は逆に思いっきり地元の人達で賑わっている
というわけです。
春のこの時期は、ウィーンの街も日に日に多くの花が咲いていきます。
意図的にウィーン市が公園や街路樹として植えたものや、自然に増えて咲いているものなど様々です。
今日は背丈が低いですが、見ごたえがある花について紹介します。
これはウィーンの街中の一角で咲いていたTraubenhyazinthen
(トラウベンヒヤツィンテン・・・直訳するとブドウヒヤシンス)、
学名ではMuscari、
日本ではムスカリです。
ユリ科、もしくはヒヤシンス科の
ムスカリ属です。
ブドウのような花をつけることから
ドイツ語ではTraubenhyazinthenと呼ばれています。
こちらはうちの庭に咲いているムスカリです。
原産は地中海沿岸-南西アジアで、高さ10cm~30cm,開花時期は3月~5月、
花の色は青紫が定番ですが、白もあります。
ヒヤシンスを小型にしたような、ブドウのような花です。
ムスカリは約60種類ぐらいあるようです。
多年草の球根植物です。
日本では30年以上前ぐらいから市場に出回っているそうです。
ムスカリの定番はMuscari armeniacumでしょうか。
ムスカリは単独でも特徴があってそれなりに可愛らしいのですが、
何と言っても群植すると見ごたえがあって素晴らしいです。
この時期様々な花が咲くウィーンですが、街中の公園だけではなく、一戸建てが建っている地域などの庭などを見ると、本当に様々な植物が植えられていて、散歩には退屈しません。
今年は春が早く来たので、
ここでも紹介したベニバスモモやレンギョウがもう散り始めています。
そのレンギョウと同じ黄色の花で
やはりこの時期に多く見られるこの花はドイツ語でRanunkenlstrauch、ラテン語でKerria japonica,
日本ではヤマブキです。
バラ科ヤマブキ属で落葉低木です。
日本では自治体の花に指定している
市町村もあります。
原産は東アジア(中国)で、高さ50cm~2mぐらい、開花時期は5月~6月ですが、
ウィーンではもう咲いています。
この2枚の写真は Kerria japonica 'Pentiflora' で園芸品種です。
花の直径は3cm~5cmぐらいで、鮮やかな黄色い花を咲かせます。
野生のヤマブキは中国原産ですが、園芸品種は特に日本が有名です。
そのため、こちらではたいていがこの園芸品種のヤマブキで、
野生タイプのものはまず見ることがありません。
花は一重のものと八重のものがあり、特に八重咲き品種が好まれます。
一重のものは花弁が5枚あります。
綺麗な土でなくてもよく育ち、排気ガスなどにも強いということから、
通り沿いの庭によく植えられています。
例えばウィーン市立公園の大通り沿いにも見られます。
こちらでは、公園や、特に一般の庭に観賞用としても多く見られます。
今年は冬がなかったような暖かい冬で、ウィーンの街にも様々な花が咲き始めまた。
やっぱり花がたくさん咲いているウィーンの街は素敵です。
このブログコーナーでも、ついつい花を掲載したくなってしまいます。
これはドイツ語ではScharbockskraut
(シャルボックスクラウト)、
ラテン語では
Ranunculus ficaria,
日本ではヒメリュウキンカ(姫立金花)です。
キンポウゲ科でキンポウゲ属です。
原産はヨーロッパで、日本には園芸用として入って来たものが野生化したそうです。
多年草で、高さ5~15cm、光沢のある黄色い花を咲かせます。
葉はハート型をしていて、ちょっとしたギザギザになっています。
開花時期は3月~5月で、比較的長い期間咲いています。
ヨーロッパの至る所に見られ、特に山地の林や、林の中の緑に、また標高1400mぐらい
までのアルプスにも見られます。
この写真のヒメリュウキンカは、ウィーンの森の一角です。
昨日から夏時間になり、ますます日が長く感じられるウィーンです。
それを合図にしてより春、ちょっと極端ですが初夏の雰囲気です。
こちらでもとても好まれているモクレンです。
ドイツ語ではMagnolie,ラテン語ではMagnoliaです。
モクレン科のモクレン属です。
モクレンはたくさんの種類がありますが、
これはおそらくドイツ語でTulpen-Magnolie,
ラテン語ではMagnolia x soulangiana、
日本語ではマグノリア・スーランジアナです。
またはサラサモクレンかもしれませんが自信がありません。
(間違っていたらごめんなさい)
マグノーリア・スーランジアナは、中国産の
ハクモクレン(Magnolia denudata)と
東アジア産のモクレン(Magnolia liliiflora)交配種で、1820年に生まれました。
高さは6m以上になる
ものもあり、花の色は
両種の中間色のピンクが基本ですが、白が強かったり、逆に紫が強いものまであり様々です。
開花時期は4~5月が基本ですが、3月半ばに咲き始めることもあります。
葉は12cm~20cmぐらいの長さで幅6cmぐらいと大きめです。
中央ヨーロッパでは至る所に見られ、庭、街路樹、公園に多く植えられています。
この写真のモクレンはウィーン市立公園STADTGARTENDIREKTIONに植えられている
もので、ここは大通りにも面していて、このモクレンは非常に目立ちます。
このモクレンは今年3月20日に撮影したもので、現在はかなり花が散っていました。
でもモクレンはまだまだ至る所に咲いているのが見られます。
初春のこの時期はウィーンにも色々な花が咲き始めます。
花は街をとても素敵に飾ってくれますが、咲いている時期が限られているのでこのコーナーでも最近花の話題がちょっと多くなっています。
今日はこの時期ウィーンの街の至る所に見られる花のひとつとしてドイツ語では一般的にBlutpflaume(ブルートプフラウメ)、
ラテン語でPrunus cerasifera、
日本語では紅葉スモモ(ベニバスモモ)です。
バラ科のサクラ属です。
BlutpflaumeはKirschpflaume
(Prunus cerasifera)の葉が赤いものを指し、
Kirschpflaumeとの交配から生まれたもので、Blutpflaumeと呼ばれているほとんどが
Prunus cerasifera 'Nigra'に属するそうです。
Kirschpflaumeはケルト人達にすでに知られて
いました。
Kirschpflaume自体の原産は
バルカンや中央アジアで、
5~8mぐらいの高さです。
日本には古い時代に中国から来たそうですが、日本ではここまでピンク色になるものはおそらくないそうですが、自分で調べたわけではないので自信がありません。
遠くからみるとサクラのように見えるのですが、サクラよりも10日程早く
開花し、サクラよりも比較的小さめの花です。
またサクラと違って、花と一緒に濃い赤い葉が現れます。
ソメイヨシノは、花が散る頃に緑色の葉が出て来ます。
このBlutpflaumeは色も美しいことから、街路樹、公園、庭にとにかくよく見られ,
こちらでは大変ポピュラーな樹木です。
今ウィーンの街の至る所に
見られる黄色い花がこのForsythie
(フォルスィティエ),
もしくはGoldglöckchen
(ゴルトグレックヒェン)
とこちらで呼ばれている
レンギョウです。
ラテン語では
Forsythia × intermedia、
モクセイ科レンギョウ属の
樹木です。
原産は中国で、日本には300年ほど前に薬用として入って来たようです。
1枚目の写真で見られるように、かなり密集して上に向かって伸びて行き、
高さは2~5mぐらいになります。
開花時期は3月~4月で、花は4cmぐらいまで、花びらが4枚ありかなり濃い黄色です。
遠くから見るとWinter-Jasmin(オウバイ)に似ていますが、オウバイの方は
花が小さいです。街中では圧倒的にこのレンギョウが多く見られます。
レンギョウ属の原種はアジアに6種とヨーロッパに1種、また園芸用に交配された雑種も
あるそうです。
この時期の春を告げる花として、街中の公園、道路沿い、庭などに植えられていて
至る所に見ることができます。
3月上旬ぐらいからウィーンの街や公園などに花が植え始められました。
もう何回も書いてますが、今年の冬は本当に暖かい冬で、
ある意味で「冬」というのがなかったような気がしています。
リンク道路の並木も緑をつけ始めています。
こちらははお馴染みパンジーです。
ドイツ語ではStiefmütterchen,
Garten Stiefmütterchen,
ラテン語でViola wittrockiana,
スミレ科、スミレ属です。
1800年代北欧で鮮やかで大きなスミレを
作るためにスミレやスミレ科から交配、交雑されて生まれたようです。
高さ20~30cmぐらい、色は交配が進み、赤、紫、オレンジ、スミレ色、黒など様々です。
日当たりがよく、排水がいい所でよく成長します。
1年草ですが、最初の1年目は葉を茂らせて
冬を越し、次の年に花を咲かせてその後枯れるのが一般的です。
スミレの仲間は世界に450種類ほどあるそうですが、現在の園芸品種は全て人為的な合成種です。
写真は2枚共ベルヴェデーレ宮殿のもので、今年最初に植えられた花です。
冬が近づくと、花は移されてしまい何もありませんが、春になると再び植えられます。
ウィーンのリンク道路の並木や公園の木々などはまだ緑ではありませんが、
色々な花がつぼみをつけ始めたり、咲き始めたりしています。
こちらでポピュラーなLeberblümchen
(レバーブリュームヒェン)、
ラテン語では
Hepatica nobilis,日本語ではミスミソウとかユキワリソウとも呼ばれています。
多年草でキンポウゲ科ミスミソウ属です。
高さ10~15cm,色はこちらでは紫が一般的ですが、稀にピンク、白もあり、3~4月が開花時期です。
Leberblümchenは石灰地質の森や山中の林の中に多く見られ、ヨーロッパ、東アジア、北アメリカ
などの北半球の温帯地帯に広く分布しています。
日本では本州の中部以西の山間地に多く生育しているそうです。
花が咲いている期間は約8日間で、夜と雨の時には花は閉じられます。
この写真は2枚共ウィーンの森のマイヤーリンクで咲いていたものです。
ウィーンの街はだいぶ花が見られるようになりました。
もっとも今年の冬は暖かいので、いつもよりもかなり早めに咲き始めています。
こちらはDuftschneeball
(ドゥフトシュネーバル)とかWinterschneeball
(ヴィンターシュネーバル)と呼ばれて
います。
ラテン語では
Viburnum ×bodnantenseですが、
この写真のものはViburnum farreri かもしれません。
(ちょっと自信がありません・・・)
Viburnum ×bodnantenseは、Viburnum farreriと
Viburnum grandiflorumを
掛け合わせた品種です。
日本ではニオイガマズミと呼ばれているでしょうか。
スイカズラ科ガマズミ属です。
原産はヨーロッパで、
高さ2.5~4mぐらいになり、
幹から1mぐらいの長さでたくさんに枝分かれをしています。
3月~4月が通常の開花時期です。
この写真は3月5日に撮影したものですが、2月終わりから咲き始めていました。
かなり遠くからみると、全然違い
ますが一瞬梅の花が咲いている
ように見えます。
つぼみは濃いピンクで、花が咲くにつれて白や種類によっては薄いピンクになり、
いい香りがします。
Zierpflanze(観賞用植物)として、公園や特に庭に好んで植えられています。
朝方は0℃前後ですが、日中はかなり春らしくなっているウィーンです。
今、街中の公園やシェーンブルン宮殿の庭園、ウィーンの森でいっぱい咲いている
小さい黄色い花がとても多く見られます。
これはPrimeln(プリーメルン)、ラテン語ではPrimula vulgaris,日本ではプリムラとかサクラソウと呼ばれています。
サクラソウ科でサクラソウ属です。
プリムラは栽培種が多く、500種類以上と言われています。
この写真のプリムラはこちらで数多く見られる典型的なもので、原産は西、南ヨーロッパです。
花は黄色や薄い黄色で、3.5cmぐらいまでの大きさです。
全体の高さは5~10cmと地面にピッタリくっついたように咲いています。
標高1400mぐらいまでに見られ、3~4月が開花時期です。
この写真のものはウィーンの森の一角の野生で咲いていたプリムラですが、
ウィーンの街の公園や庭に数多く見ることができます。
またヨーロッパでは、北はノルウェーから南はポルトガルまで広く見られます。
ウィーンの今年の冬は、1月25日に日中の気温が初めてマイナスになり、冬らしさが1週間続きましたが、それ以外は現在までずっと5~12℃と冬らしくない冬です。
街中に植えられている植物を見ても春らしくつぼみをつけてるものがたくさん見られます。
こちらはドイツ語でWinter-Jasmin,ラテン語ではJasminum nudiflorum,
日本ではオウバイでしょうか。
オウバイはモクセイ科ソケイ属で、落葉性でつる性低木です。
ジャスミンの仲間ですが香りはあまりしません。
梅の花に形が似ていることから、オウバイ(黄梅)と言われています。
原産は中国北西部で、ヨーロッパには1844年に入って来たそうです。
日本にはそのもう少し後の明治時代初期です。
高さは2m~5mぐらいまでになり、
花が咲く時期は1月~4月で、黄色い花を咲かせます。
遠くからみるとレンギョウに似ています。
こちらでは、冬にも花が咲く・・・ということでZierpflanze(観賞用植物)として、
公園や庭に多く植えられています。
この写真のオウバイはウィーンの市立公園に咲いていたものです。
数日前にPRASKACのアストロガルテンに唯一咲いていたチャボリンドウについて書きました。
PRASKACは地元で有名なガーデンショップで、ウィーンから車で約40km走ったTullnにあります。
去年2013年7月30日にこのコーナーで「花のねこ (Blumenkatze)」というタイトルでPRASKACを紹介しました。
ここにはBlumenkatze(ブルーメンカッツェ)...花のねこ...正式にはPRASKATZ (プラスカッツ)があります。
こちらがこの時期の花のねこです。
冬の寒さを立派な毛皮で凌いでいるような、もしくは冬用の毛に身を包んでいるような雰囲気ですね。
このねこは12トンもある鋼鉄で骨組みが作られていますので、以前ここに冬の時期に来た時の記憶では、骨組みぐらいしか見られませんでした。
そのため骨組みではないこの花のねこはとても冬らしく見えました。
おそらく去年からの花をまだそのまま身につけているようで、
これは今年の冬がまだあまり冷え込んでない・・・ということでしょうね。
ウィーンは、1月25日ぐらいから今年の冬初めて1週間ぐらい日中もマイナスの日が続きましたが、それからずっとまたプラスです。
もっともウィーンもそれなりに広いので、同じウィーンでも地域によってかなり気温が異なる場合があります。
この冬の時期ですから、PRASKACは営業はしてますが花・庭関係ですからお店にとってもシーズンオフです。
私が行った時は店内の電気も消えていて、外から見たらまるで店が閉まってる雰囲気でした。店内では3人しかお客さんがいませんでした。
この時期の花のねこも冬らしくてそれなりに情緒があり
いいのですが、定番のPRASKATZはやっぱりこの姿です。
先日「花のねこ」があることで知らるPRASKACに用があって行って来ました。
そこにはAstrogarten(アストロガルテン)という、ちょっとホッとするミニ庭園みたいなものがあるのですが、そこに唯一咲いていたものです。
これはKochsche Enzian ,Stängelloser Enzianなどと呼ばれ、
ラテン語ではGentiana acaulis、日本ではリンドウ属、チャボリンドウでしょうか。
原産はヨーロッパアルプスで、高さ5~10cm,アルプス地方標高800m~3000mの水分が多い草原や斜面に見られ、雪解け後の4月終わり~場合によっては8月までに青紫の花を
咲かせ、緑色の斑点が見られます。
見た目がよく似ているクルシウス・エンツィアンClusius-Enzian (Gentiana clusii)、
もしくはStängelloser Kalk-Enzian...日本名ではたぶんトランペットリンドウとよく間違えられます。こちらは紫の斑点があります。
この2月の半ばにこの種のリンドウがもう咲いているというのは、今年の冬が現時点では暖かめ・・・ということなんでしょうね。