日中の気温が17℃ぐらいと日陰に行くと肌寒く感じるウィーンの街ですが、ここ数日は秋の青空が広がるいい天気が続いています。
秋の青空もウィーンの街にはよく似合います。
さて、毎年楽しみにしているSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)はついに今週が最後の週となりました。
昨日は全日観光の後、お客様と一緒にグラーベンのトーマスさんの屋台に行きました。
金曜の夕方、仕事帰りの多くの地元の人が飲んでいて当初はテーブルに空きがありませんでした。
グラーベンは多くの観光客の往来がある中で、この屋台は地元の空気を醸し出していました。
昨日も絶妙な味で美味しかったです。
もう何度も書いてますがこの記事を初めて読まれる方のためにちょっと解説します。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
その辺で簡単に飲めるものではありませんが、近年はかなりのカフェやレストランなどでもSchilcher Sturm を提供している所が増えてきた気がします。
昨日トーマスさんと話しましたが、何と来週の木、金の2日もまだ屋台を出すそうです。
6週目に入るということですね。
このSchilcher Sturmを飲めるのが今日、来週の木、金の後3日です。
その時期にウィーンに居る方は是非、足を運びましょう。
よくどこどこ地方の何とかワイン・・・何て言い方をしますが、オーストリアワインの基本的なランクは、収穫目前のぶどうにどのくらいの天然糖度が含まれているかによってランクが決まります。
ワインから貴腐ワインに行くほど、手間暇がかかり、しかも十分な果汁分を得るためにはたくさんのブドウも必要ですので必然的に値段が高くなり、生産量も少なくなっていきます。
貴腐ワインやアイスワインはその年の天候にも大きく左右されますので、毎年作られるわけではありません。
貴腐ワインにいく程高級ワインになるわけですが、しかしお酒が好きな方にはいくら値段が高いワインだからと言っても、甘口ワインはあまり好まれないでしょうから、辛口のアルコール度たっぷり系のボリュームあるワインがいいでしょう。
次回は オーストリアワインの辛さ、甘さについて触れたいと思います。
オーストリアワインは日本では残念なことにあまり知られていませんよね。
しかしオーストリアはヨーロッパで確実に3~5本指に入るワイン王国で、しかもヨーロッパで最も厳しいワインの国家規定を定めている国です。
それならなぜ日本では知られていないかと言えば、ホイリゲという新酒のワインが圧倒的に多く、瓶詰されているワインの量が非常に少ないからです。
オーストリアワインの本来の姿は瓶詰めされないホイリゲではなく、瓶詰されるワインです。
オーストリア国内には44.210haの広大なぶどう畑が存在し、9つ全ての州でワイン生産が行われていますが以下の大きく3つの種類に分けられます。
①生産地が入らないワイン
②オーストリアを3つの地域に分けた生産地を入れられるLandwein
③17のワイン生産地域を入れられるワイン
オーストリアワインの本来の姿は③の17の生産地域がしっかり入ったワインです。
このクラスのワインにはコルク栓の部分にオーストリアの国旗の赤、白、赤が入ります。
17のワイン産業地域は、ウィーン、Niederösterreich、Steiermark、Burgenlandの4つの州が基本で、アルプスの標高が高くない地域を除いてワイン産業が営まれています。
それぞれの生産地域では白ワイン、赤ワインの割合が違いますが、オーストリア全体で見ると白が70%、赤が30%となっていて、圧倒的に白ワインが多く生産されています。
以下生産地と面積をまとめてみました。
州 | 地域の名称 | 面積(ha) |
Wien |
WIEN |
588 |
Niederösterreich |
WACHAU |
1.285 |
THERMENREGION |
1.821 |
|
KREMSTAL |
2.242 |
|
KAMPTAL |
3.567 |
|
TRAISENTAL |
861 |
|
WAGRAM (2006年までDONAULAND) |
2.411 |
|
WEINVIERTEL |
13.730 |
|
CARNUNTUM |
812 |
|
Burgenland |
NEUSIEDLERSEE |
5.595 |
LEITHABERG (Rustを含む) |
2.955 |
|
ROSALIA | 228 | |
MITTELBURGENLAND |
2.026 |
|
EISENBERG |
525 |
|
Steiermark |
VULKANLAND STEIERMARK |
1.657 |
WESTSTEIERMARK |
655 |
|
SÜDSTEIERMARK |
2.798 |
※2024年10月時点
上記の代表的なワイン産業地域の他にオーストリアの他の州でも少ないですがワイン生産が行われていて"Weinbauregion Bergland"と称されます。
Weinbauregion Bergland生産地区 | KÄRNTEN | 125 ha |
OBERÖSTERREICH | 91 ha | |
SALZBURG | 0.19 ha | |
TIROL | 16 ha | |
VORARLBERG | 10 ha |
※2024年10月時点
この17の地域の半分の8つがNiederöstereichにありますね。
特に質のいいワインが生産されるヴァッハウもこのNiederösterreichです。
ウィーンも17の地域のひとつであることも重要です。
また、同じドイツ語圏のドイツのワインと比較するとアルコール度が高いのが特徴です。
オーストリアワインはだいたい11%~14.5%ですからとてもボリュームあるワインが楽しめます。
次回はランクについて解説したいと思います。
もう何度も書いてますが・・・
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
その辺で簡単に飲めるものではありませんが、近年はかなりのカフェやレストランなどでもSchilcher Sturm を提供している所が増えてきた気がします。
初日のSchilcher Sturmはまだかなり甘さがありましたが、先週は甘さが若干弱くなっていて、アルコール度が幾分強めに感じました。
2週目の方がSturmらしいかもしれません。
先週末、天気が良かったこともあり賑わっていましたね。
同じテーブルにいた年配の女性が「日本からですか?」と話しかけて来ました。
お嬢さんがウィーン大学でJapanologieを勉強したそうで日本に親近感を持っていらっしゃいました。
最後は日本語で挨拶してくれました(笑)
こういう地元の出会いって素敵ですね。
この屋台には毎年この時期は多くの地元の人が集まります。
それだけ楽しみにされているんですね。
今週の3週目は味がどう変化しているか楽しみです。
毎年楽しみにしているSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)が今年も来ました。
昨日19日が初日で、午前中の観光中にすでに屋台が出されているのを見て、その時の皆さんにもお勧めしました。
仕事が終わった後に改めてここに来て今年最初のシルヒャー・シュトゥルムを飲みました。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
その辺で簡単に飲めるものではありませんが、近年はかなりのカフェやレストランなどでもSchilcher Sturm を提供している所が増えてきた気がします。
今年最初のSchilcher Sturmは、まだかなり甘さがありましたが、若干のアルコール度もあり、この品種独自のコクがあるとても美味しい味でした。
おそらく来週の方がもっと美味しくなってる気がします。
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、やっぱりSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは木、金、土の3日間で、5週間、一杯4.50ユーロです。
前回2023年10月5日に行ったライブオンラインツアーVol.168で Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)を話題にしました。
毎年楽しみにしているこのSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は今年は9月28日が初日でした。
初日にすでに飲んでいるのですが、この日はWaldviertel pur 2023をライブオンラインツアーでお届けしたので、翌週になってしまったわけです。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われるんですね。
Schilcher Sturmを紹介した時のライブオンラインツアーの断片で実際にお客様が参加されています。
この屋台が出されているのは今週と来週の木、金、土の3日間です。
9月もまもなく終わりです。
朝夕では秋を感じるようになりましたが、日中は28℃ぐらいとまだまだ気持ちのいい暑さが続いているウィーンです。
でも朝は気温が12℃前後で、かなり涼しくなっています。
朝と日中に気温の差が大きくなるのはこの時期ですね。
さて、昨日は毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)が初日でした。
もうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、昨日木曜日の13:00頃、昨日が初日でした。
去年より1週間遅い登場です。
ライブオンラインツアーの後にここに寄りました。
このスタンドはもう今年で30年目になり、この秋の時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう10年来の知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
昨日は近くの人に撮ってもらいました(笑)。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあると同時に酸味を感じる絶妙の味でした。
やっぱり美味しいですが、おそらく来週の方がもっと美味しいと思いました。
今年は1週間遅いと前述しましたが、悪天候のおかげで葡萄畑にも影響が出て、先週はまだ飲むには早かったそうです。
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、やっぱりSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは木、金、土の3日間です。
10月ももうすぐ終わりですね。
1週間後の今日は夏時間から冬時間に切り替わります。
日本との時差が7時間から8時間になりますね。
冬時間になると一挙に日が短く感じます。
冬の訪れですが、ウィーンの街中はクリスマスの雰囲気で賑わいます。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)が千秋楽を迎えました。
もうお馴染み!
グラーベンに出されたスタンドで、先週木曜日の昼頃です。
このスタンドはもう今年で29年目になり、この秋の時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう10年来の知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年最後のSchilcher Sturmは美味しかったですが、甘さがかなり少なくなっていましたね。
アルコール分も強めになっていました。
個人的には5週間前の最初の味をお勧めします。
グラーベンのクリスマスイルミネーションが見えますか?
クリスマスはカレンダーではまだまだ先ですが、早い所では11月3日からクリスマス市が始まる所もあり、クリスマスの空気を楽しみます。
トーマスさん、来年の今頃にまた会いましょうね。
Mahlzeit!
10月に入り日に日に空きが深まっていくウィーンです。
昨日までは天気も不安定で、青空が見える時があっても、雲が広がり雨がぱらつくこともあり、風も強くて肌寒く感じましたが、今日からは日中の気温が20℃を超えて秋晴れが続くようです。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)を先週やっと飲むことができました。
もうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、先週木曜日の昼前です。
このスタンドはもう今年で29年目になり、この秋の時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう10年来の知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
右の写真ではトーマスさんが向こうを向いて立っていますね。
先々週の木曜日が初日だったこのスタンドは今週が3週目です。
私も初日に行きたかったのですが、色々と忙しくて時間がありませんでした。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
とにかくおいしい!の一言です。
色も綺麗ですね!
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、やっぱりSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは原則的に木、金、土の3日間です。
秋の深まりを感じるウィーンです。
多くの街路樹の葉が黄葉しています。
まもなく冬時間になり、これから日がさらに短く感じてきます。
でもまだまだ青空が広がるいい天気の日が多く、たくさんの人が自然を満喫しています。
先日、うちがよく歩くStadtwanderweg 5に知り合い家族と行きました。
この日も青空が広がるいい秋晴れでした。
この辺りはぶどう畑があり、本来の観光化されていないホイリゲが多くあります。
ここで秋の味覚であるSturm(シュトゥルム)を飲みました。
TURM (シュトゥルム)とは収穫後のブドウを絞り、そのブドウジュースの発酵が始まった飲み物です。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物です。
言ってみれば"濁り酒"です。
ブドウジュースの甘さと若干の酸味が混ざり、とても口当たりがいいのですが、発酵している状態なので、飲んだ後も胃の中で発酵を続ける!?というものなので、空きっ腹に飲むと人によっては結構きます。
その時の御客様もシュトゥルムを試されましたが、飲んでからはいい色のお顔になってました。
アルコール度は発酵最中ですから厳密にはわかりませんが、2度~5度ぐらいといわれています。
絞りたてのブドウジュースはTraubenmost (トラウベンモスト), MOSTはいわゆる果物から絞ったジュースの名称であり、この段階でのブドウジュースはTRAUBENMOST(トラウベンモスト)と呼ばれています。TRAUBENMOSTは場所によってはアルコールが少し入ってる場合もあります。
場所によっては、MOSTとSTURMの2つが提供されています。
ウィーンの有名なレストランやカフェなどでもこの時期はシュトゥルムを提供する所がたくさんあります。
市場や街中の出店などでは瓶単位で買って行くことができますが、その場で飲むこともできます。
たいてい1/4Lの量で提供されています。
郊外に行くとワイン製造農家で直接シュトゥルムが売られています。
郊外には写真で見られるようにブドウ畑の中で飲める店も多くあるのでハイキングなどのついでにホイリゲに足を延ばす人がたくさんいます。
個人的にはSchilcher Sturmのファンなのですが、この普通のシュトゥルムも美味しかったです。
一昨昨日までは日中25℃ぐらいの青空が広がるいい天気が続いていましたが、一昨日、昨日と雨が多く降り、雲がどんよりと漂うウィーンでした。
今日から晴れマークが少し見られますね。
実際朝から青空が広がっているウィーンです。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)を昨日やっと飲むことができました。
上の2枚の写真はもうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、昨日15:00過ぎの模様です。
昨日のライブツアーVol.47もここからお届けしました。
昨日は昼過ぎまでずっと雨が降っていたのですが、14:00頃から雨が止み始め、街中に行った時には雲も切れていて地面も乾いていました。
このスタンドはもう今年で28年目になり、この秋の時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう10年来の知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
昨日もライブツアーの前に色々と世間話をしました。
今年もコロナの影響で国内で休暇を過ごす地元の人が多かったことで、同時経営しているペンションにも多くのお客さんが来て忙しかったそうです。
先週の木曜日が初日だったこのスタンドは今週が2週目です。
私も本当は先週行きたかったのですが、色々と忙しくて時間がありませんでした。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからオーストリアではロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州の南はロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
とにかくおいしい!の一言です。
色も綺麗ですね!
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、やっぱりSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは原則的に木、金、土の3日間です。
何回通えるかな~。
オーストリアワインはとても奥が深いわけですが、すでにこのコーナーでは、
オーストリアワインの生産地、オーストリアワインのランク、オーストリアワインの辛さについて紹介していますが、今回は実際にボトルに貼られているラベルの意味について紹介します。
オーストリアワインのボトルに貼られているラベルには様々な情報が記されていますが、
基本的には8つの情報を読み取ることができます。
こちらの写真は、ボトルを倒すと、ラベルの字が綺麗に読めるように貼られているため、ボトルを横向きにして撮影しています。
ここでは以下の3つの情報が読み取れます。
① ぶどうの品種 GEWÜRZTRAMINER (ゲビュルツトラミーナー)
② ワインのランク AUSLESE (アウスレーゼ)
③ 収穫した年 2008年
こちらは、上の写真では見ることができない、ラベルの残り部分です。
上には2008年という数字が見えますね。
さらに続いて・・・
④ ワイン産業地域 NEUSIEDLERSEE HÜGELLAND (Burgenland州)
⑤ 国家認定番号 LE 8411/08
⑥ 製造業者 WEINGUT GERHARD JUST
⑦ アルコール度 12.0 %
⑧ 辛さ SÜSS (Süß)
・・・と記されています。
ワイン産業地域の下には"PRÄDIKATSWEIN" (プレディカーツワイン)と記され、
また国家認定番号の下2桁の"08"は瓶詰した年を意味します。
つまりこのワインは、2008年に収穫をして、すぐその年に瓶詰したわけです。
このように、オーストリアワインのラベルには、たいてい8種類の情報が記されているので、これを見るだけで、どのくらいのワインのレベルであるかということを知ることができます。
製造業者によって、ラベル情報の順番は変わりますし、デザインも違います。
もちろん生産地などが細かくが記されていないワインだってあるわけです。
こちらのある程度のレストランになるとWeinkarteというワイン専用のメニューを持って来てくれる所もあります。
そんな時にこの情報はとても役立ちますし、またスーパーなどでもそれなりのワインを選ぶことができます。
オーストリアワインの国家規定は
ヨーロッパでも最も複雑で厳しい基準と言われているわけですが、その厳正な審査管理を通過したワインの瓶上にはこの写真のような赤・白・赤のオーストリア国旗をイメージした印が付けられ、品質保証を表します。
オーストリアワインのランクと同様に辛さも重要です。
オーストリアワインの辛さは4つのカテゴリーに分かれています。
Trocken (トロッケン/辛口)
基本は残留糖度4g/Lまで,最大9g/L まで,総酸が2g/L より下回らない
Halbtrocken (ハルプトロッケン/中辛口)
基本は残留糖度4g/L以上~12g/Lまで、最大18g/L まで、総酸が10g/L より下回らない
Lieblich (リープリッヒ/中甘口)
基本は残留糖度12g/L以上~最大45g/L まで
Süß (ズース/甘口)
残留糖度45g/L以上
以上の4カテゴリーです。
ちょっとした例を御紹介しますと・・・
ラベルを見るとAusleseと記されていたとします。
一般的にAusleseは収穫前には21°KMW以上で、感覚的に甘口だと思い易いです。
しかし実際はAusleseというランクでも、辛さ表示はTrockenということもあるわけです。
ワイン農家の方が収穫時にはこのぶどうからは甘口になるだろう・・・という予想にもかかわらず、実際にワインになってみたら辛口になってしまった・・・という話も聞いたことがあります。
ぶどうの中にもつむじ曲がりがいるんですね。
そのためこの例のようにAusleseだからといって、必ずしも甘口や中甘口になるとは限りません。
辛さはあくまでもこの4段階で判断して下さい。
10月になるとますます日が短くなってきました。
ウィーンはこの時期朝7:00ちょっと前でもまだ薄暗いです。
一昨日からFöhn(フェーン)のおかげで日中25℃に達しないぐらいの暖かさと強い風が来ています。
昨日は夜、雷を伴った強い雨が降りました。
明日から気温は20℃を下回ります。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)がコロナ過にもかかわらず今年もグラーベンにやって来ました。
上の2枚の写真はもうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、昨日の模様です。
このスタンドはもう今年で28年目になり、この秋の時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう何年も知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
コロナの影響で国内で休暇を過ごす地元の人が多かったことで、同時経営しているペンションにも多くのお客さんが来て忙しかったそうです。
予定では先週9月24日の木曜日が初日のはずだったのですが、ウィーンは天気が悪かったため今週が初日となりました。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
とにかくおいしい!の一言です。
色も綺麗ですね!
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、その右隣にある大き目の樽がSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは原則的に金、土、日の週末で、10月の後半までです。
この時期にウィーンに来られる方は是非、お試し下さい。
この時期の青空は秋の色です。
街中を吹き抜ける風も夏のような柔らかさではなく、冷たさを感じる秋の風です。
さて、昨日ついに毎年楽しみにしているSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)がグラーベンに登場しました。
このSchilcher Sturmを毎年楽しみにしている地元の方が本当に多いです。
もちろん私もその1人です。
数日前からこの簡易屋台が出る場所にSchilcher Sturmは9月26日から・・・という張り紙があり、心待ちにしていました。
昨日、午前中の仕事が終わり、まっすぐグラーベンに向かいました。
オーナーのトーマスさんとはこのSchilcher Sturmを通してもう何年来の付き合いでしょうか。
トーマスさんのこの屋台は今年ですでに26年目です。
今年もお互いに元気な姿を見せ合いながらしばらくの世間話から始まりました。
その年の最初のSchilcher Sturmは毎年トーマスさんが好意で御馳走してくれます。
1年ぶりに飲んだ昨日のSchilcher Sturmは期待を裏切らない美味しさです。こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
昨日が初日だったこのSchilcher Sturmが飲めるのは、木、金、土、日の週末だけです。
日曜日は開ける時と閉める時があるそうです。
雨が降らなければ21:00ぐらいまでは店を出しているそうです。
この時期にウィーンに来られた方は是非、飲んで頂きたいと思います。
私ももちろん可能な限り行きます。
午前と午後の間の時間か、1日の仕事が終わった夕方に寄りますので、私を見つけたら声をかけて下さい。(笑)
朝の冷え込みを感じるようになったウィーンです。
夏の暑さが終わり、秋を感じる陽気となり、青空も秋の時期の青空です。
この時期ウィーンに来たら是非飲んでみたいもの・・・それが"STURM" (シュトゥルム)です。
STURM (シュトゥルム)とは収穫後のブドウを絞り、そのブドウジュースの発酵が始まった飲み物です。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物で、言ってみれば"濁り酒"です。
昨日は全日でウィーンの南の森を御案内しました。
午後にはバーデンの街を少し歩き、その後ウィーンに戻る時にワイン街道を通りましたが、そこで皆さんとSturmを飲みました。
このワイン街道は見渡す限りのぶどう畑で、その中を道が通っていて、地元のワイン業者が毎年この時期に出店を開いています。
上の2枚の写真はこの界隈の景色とそのワイン屋さんですが、ここはぶどう畑の横にテーブル、デッキチェアーなどが出され、ウィーンの中心部では味わうことができない雰囲気です。
この地域はウィーンの森南側斜面界隈に広がるThermenregionというワイン生産地域2.200haほどの一角です。
オーストリアワイン生産地域についてはこちらを御覧下さい。
ここではもちろん出来立てのSturm(シュトゥルム)を飲みました。
まだかなり甘さを感じましたが、いや~、本当に美味しかったですね。
ウィーンの街中のレストランやカフェなどでもこの時期には"STURM" と書いた紙を特別に貼りつけている所も多く見かけるので、Sturmを街中で飲むことは簡単ですが、やはりワイン農家が直売しているその場所で飲むのが一番です。
ブドウジュースの甘さと若干の酸味が混ざり、とても口当たりがいいのですが、発酵している状態なので、飲んだ後も胃の中で発酵を続ける!?というものなので、空きっ腹に飲むと人によってはかなりきます。
絞りたてのブドウジュースはTraubenmost (トラウベンモスト), MOSTはいわゆる果物から絞ったジュースの名称であり、この段階でのブドウジュースはTRAUBENMOST(トラウベンモスト)と呼ばれています。
ぶどうジュースのことをTraubensaftとも言いますが、それぞれの農家でも言い方がまちまちであるのが実情です。
TRAUBENMOSTも場所によってはアルコールが少し入ってる場合もあります。
この時期場所によっては、MOSTとSTURMの2つが提供されています。
この店でもTraubenmostを飲めます。
このSturmが登場すれば秋です。
この時期にウィーンに来られる方は是非飲んで下さい!
ホイリゲと言えば必ずガイドブックに紹介されているウィーンやその周辺にあるこちらの文化のひとつで自家製ワインを飲ませる店・・・日本的に言えば居酒屋です。
多くの団体ツアーでも夕食にホイリゲに行くということがよくあります。
ホイリゲはちょっと郊外に行かないとその雰囲気を味わうことができません。
「ホイリゲ」とはドイツ語でheuer (ホイヤー)、heurig (ホイリヒ)「今年、今年の」という意味があり、新種のワインの名称でもあり、それを飲ませるお店もホイリゲと言います。
多くのホイリゲがウィーンや郊外のワイン産業地域にありますが、今年の5月に恒例のウィーンのホイリゲベスト10が発表されました。
右の表はFalstaffが今年5月23日に発表したウィーンホイリゲベスト10です。
25.000人以上の意見をまとめたものということになっています。
1位は23区のEdlmoser、2位は21区StammersdorfのKrenekとWieningerです。
ベスト10入りしたホイリゲを見ると、料理の質、店の雰囲気でポイントを上げていて、雰囲気としてはぶどう畑があり、ウィーンの街が眺められる素敵なロケーションを持つホイリゲが多くランクされています。
日本のガイドブックにはおそらくベートーヴェンが住んだMayer am Pffarplatzぐらいしか紹介されてないと思います。
1. Heuriger Edlmoser | 23区 Mauer |
2. Helmut Krenek | 21区 Satmmersdorf |
2. Heuriger Wieninger | 21区 Stammersdorf |
4. Buschenschank Obermann | 19区 Grinzing |
4. Buschenschank Wieninger | 19区 Nussdorf |
4. Buschenschank in Residence | 19区 Grinzing |
7. Weingut Christ | 21区 Jedlersdorf |
8. Mayer am Pfarplatz | 19区 Heiligenstadt |
9. Weingut Wailand | 19区 Kahlenbergerdorf |
9. Weingut Walter Wien | 21区 Strebersdorf |
10. Buschenschank Bernreiter | 21区 Jedlersdorf |
10. Weingut Werner Welser | 19区 Heiligenstadt |
10. Buschenschank Mayer | 19区 Nussdorf |
私個人的にはMayer am Pffarplatzは以前と比べて観光客に対してかなり不親切さを感じるホイリゲになったと思っているので、個人的に行くことはまずないですね。
好みや意見などは人によって様々でしょうから、この統計はあくまでも目安です。
これ以外にも話題性があるホイリゲは星の数ほど存在します。
しかし、これらは地元で有名なホイリゲであることには間違いないです。
それぞれのホイリゲにはホームページが出されているので、時間がある方はちょっと下調べをして行ってみてはいかがでしょうか。
特に21区のSatmmersdorf界隈は昔ならではの本来のホイリゲが多く存在しています。
日本でヨーロッパワインと言えば、ドイツ、フランス、イタリア・・・などが一般的でしょうか。
オーストリアワインはまだまだ日本ではマイナーなワインであることが残念です。
でもこの国オーストリアは生産量からすればヨーロッパでは3本指に入るとさえ言われるワイン王国です。
オーストリア国内には45.790haの広大なぶどう畑が存在し、9つ全ての州でワイン生産が行われていますが、主に16の生産地域に分かれています。
州としては、ウィーン、Niederösterreich、Burgenland、Steiermarkの4州が基本で、アルプスの標高が高くない地域を除いてワイン産業が営まれています。
ウィーンのぶどう畑と言えば多くの人が19区のカーレンベルク界隈の裾野やNeustift am Walde、21区のStammersdorfなどを思い浮かべると思いますが、ウィーンの街中にぶどう畑があるのに気付いていましたか?
こちらはウィーン中心部のSchwarzenbergplatzの一角です。
左奥に見られる建物はリンク道路沿いにあり、反対方向にはHochstrahlbrunnenがあります。
この交通量が多い広場のどこかにぶどう畑があります。
あまりにも街並みに溶け込んでいて見逃してしまいますが、画面中央ちょっと左に小さなソーセージスタンドが見えますね。
そのすぐ右側に美しい装飾の石の囲いが見えますが、これがぶどう畑です。
"Weingarten am Schwarzenbergplatz"です。
地元ではこのぶどう畑はハプスブルグ帝国時代からあるとされています。
現在はベートーヴェンが住んだ有名なホイリゲ"Weingut Mayer am Pfarrplatz" が管理しています。
広さは100m²で60本のぶどうの木が植えられていてます。
その内の約30%がGrüner Veltlinerという典型的なオーストリアの品種で、残りはいくつかの品種が植えられています。
ここ数年来からトレンドになっているとても質のいい"Wiener Gemischter Satz"のワインが毎年50~60本の作られます。
1988年より毎年10月の始め、ウィーンの市長さんを中心にここから収穫をすることが伝統となっていて、 "Bürgermeisterlese"とも呼ばれています。
ドイツ語でウィーンはWien...ドイツ語でワインはWein...i とeが入れ替わるだけです。
ウィーンはワインひとつとっても歴史があります。
今年は春がとても短かったような気がします。
日中の気温が初めて30℃を超えたのは6月初旬でしたが、暑い日が多く、雨も例年よりもかなり少なく乾燥していました。
予報通り今日から気温がぐっと下がり、今は雨が降っています。
昨日までは夏の陽気でした。
さて、毎年この時期に話題にするSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)がついに今年もグラーベンにやって来ました。
Schilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)は同じSturm(シュトゥルム)でも特別なSturmです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
上の2枚の写真はもうお馴染み!グラーベンに出されたスタンドで、昨日の模様です。
このスタンドはもう今年で26年目になり、この時期の味覚としてウィーンではすっかり定着しました。
毎年ここのSchilcher Sturmを楽しみにしている地元の人が多くいて、私もその一人です。
ここのオーナーのトーマスさんとはもう何年も知り合いで、毎年ここで色々な話をします。
実は昨日の朝、仕事に向かう途中、地下鉄のSchwedenplatz駅で突然誰かに声をかけられました。
何とオーナーのトーマスさんと奥さんにばったり会い、1年ぶりの再会をしました。
仕事の後に寄るから・・・と言って別れました。
一昨日の木曜日が初日だったのですが、私はウィーン中心部にいなかったので初日に飲むことはできませんでしたが、昨日仕事の後にすぐにここに来て、再び挨拶をしたら、1杯ただで御馳走してくれました。
今年最初のSchilcher Sturmは、こくのある甘さがあり、飲んだ後にほのかな酸味を感じる絶妙の味でした。
とにかくおいしい!の一言です。
色も綺麗ですね!
かなり発酵中の泡が見られます。
この時もまたオーナーと世間話をしました。
ウィーンはとても乾燥していて、雨が例年よりも少なかったのですが、今年の収穫はどうでしたか?
と聞いた所、彼のぶどう畑はSüdsteiermarkのArnfelsで、その地域は今年雨がかなり降ったそうで、収穫には何の問題もなかったそうです。
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、その右隣にある大き目の樽がSchilcher Sturmです。
この屋台が出されているのは原則的に金、土、日の週末で、10月の今頃までです。
この時期にウィーンにいる方は是非、お試し下さい。
ウィーンの街は秋の空気が流れています。
ウィーンの日中はこのところ20℃ぐらいと気持ちいい陽気で、青空が広がるいい天気が続いています。
気温が20℃ぐらいでも日差しは強いですから、太陽の下にいれば十分半袖で過ごせます。
街中のカフェやレストランのテラスには多くの人が座って穏やかな陽気を楽しんでいるようです。
しかし朝は10℃ぐらいになりますので、かなり冷え込んできています。
昨日は団体ツアーの皆様と午前中シェーンブルン宮殿を含めた市内観光で午後がオプショナルツアーの徒歩観光でした。
シェーンブルン宮殿が終わり、路面電車の体験乗車があり、王宮を抜けてコールマルクト、グラーベンを通り、シュテファン大聖堂まで行きました。
グラーベンでは先週話題にしたシルヒャー・シュトゥルムの屋台が出ていたので、この時期の話題性がある旬の物としてちょっと観光中に紹介しました。
昼前だったのですが、屋台は結構混んでいましたが、オーナーが皆さんに説明している私に気付いて笑顔で「一杯飲んで行け」と言ってきました。
「今は仕事中だから後で飲みに来ますよ」と言ったら、グループの皆様の何名かがもうシルヒャー・シュトゥルムを買い始めていたのです。
結局多くの皆さんが飲むことになりましたが、私は昼食前ということもありこの時は飲みませんでした。
皆さんが飲んでいるシルヒャー・シュトゥルムを見たら、明らかに先週よりもおいしいだろうな・・・と思いました。
午後の仕事が終わって皆さんとお別れし、そのままこのスタンドへ直行しオーナーに挨拶をして早速飲んでみました。
仕事が終わった後の午後のこの時間はかなりの混雑でした。
簡易テーブルも空きがないぐらい多くの人がシルヒャー・シュトゥルムを楽しんでいます。
オーナーが誇らしげに「とってもおいしいだろ?」と言ってきました。
先週飲んだ時はすでに酸味が少しあったことを言いましたら、「今週の方がおいしいはずだ」とオーナーは言いました。
先週は初日で、おそらく最初に収穫したものから持って来たはずですから、発酵過程が進み、若干の酸味があったわけです。
予想していた通り、先週よりも遥かに濃縮された甘さが出ていて、アルコール量も適度でまさしく期待していた味でした。
とにかくおいしい・・・の一言です。
シルヒャー・シュトゥルムは限られた所でしか飲めませんし、しかもシュトゥルムですから時期的なものですのでウィーンの街中でこれが飲めるのはとても有難いですね。
もう何回も書いていますが・・・
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトゥルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
今年も待っていたSchilcher Sturm(シルヒャー・シュトゥルム)がグラーベンにやって来ました。
STURM (シュトゥルム)とは収穫後のブドウを絞り、そのブドウジュースの発酵が始まった飲み物です。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物で、言ってみれば"濁り酒"です。
この時期街中のレストランや市場などではSturmがありますよ~という張り紙をよく見かけます。
Schilcher Sturmは同じSturmでもちょっと違うもので話題性があり、皆さんが待ち焦がれていたものです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。
グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトゥルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
私はここのオーナーとは数年来の顔見知りで、言ってみればここの常連です。
毎年この時期になると時間があれば仕事の後に立ち寄ってSchilcher Sturmを飲みながら世間話をしています。
今年は今週木曜日が初日でしたが、私はザルツブルクに行っていたので昨日の土曜日、今年初めて立ち寄りました。
オーナーがすぐに話しかけてくれて、"よ~、元気か~?" と話が始まり、すぐに今年最初のSchilcher Sturmを御馳走してくれました。
今年最初のSchilcher Sturmは期待していた甘さがすでにちょっと欠けていて、酸味を感じました。
おいしかったですが、発酵過程がちょっと進んでいた気がしました。
オーナーに話したら「来週持って来るのはきっとちょうどよくおいしいぞ」と言ってました。
このスタンドでは白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、その右隣にある大き目の樽がSchilcher Sturmです。
Grabenのこのスタンドが出るのは木、金、土曜日の3日間が基本ですが、日曜に出ることもあります。
その時にウィーンにいる方は是非飲んでみて下さい。
多くの地元の人が飲んでいますので、飲みながら世間話をするのもまたいいです。
オーストリアワインと言うと日本では残念ながらメジャーなワインではありません。
しかしオーストリアワインはヨーロッパでも最も厳格なワイン法によって製造されていて、質が高く、アルコール度が高いボリュームワインが生まれます。
EUのワイン法があり、それに加えてオーストリア独自のワイン法が守られています。
私のこのホームページにもオーストリアワインのカテゴリーがあるので参照して下さい。
今日はこのワインについてウィーンだけで見られる称号について少しまとめます。
こちらはワインに張られているラベルですが "WIENER GEMISCHTER SATZ"(ヴィーナー・ゲミッシュター・ザッツ)と書かれています。この名前は2009年以来から登場し、それ以前には見られなかった称号です。
"gemischt"というドイツ語は混ざったというような意味ですが、手っ取り早く言えばいくつかの異なったぶどうの品種を混ぜて製造されたワインです。
オーストリアワイン法では、ひとつのぶどう畑には少なくとも3つの異なる品種を植えてそこから作られたものであり、ひとつの品種の占める割合が(使用頻度が最も高いブドウ)最大で50%を超えないこと、最も少ない品種でも10%以上と定義されています。
つまりひとつのぶどう畑に隣り合って植えられている異なったぶどうを混ぜるということです。
また、全てのぶどうが同じ時期に収穫されてプレスにかけられます。
それによってワインの原産地特性を反映した風味を映し出し、独自のスタイルを生み出します。
そのためこのWiener Gemischter Satz には"DAC"マークも入ります。
DACとはDistrictus Austriae Controllatus(ディストリクトゥス・アウストリエ・コントロラトゥス)の略です。
Wiener Gemischter Satzにおいては少なくとも3つの白ワインの品種が混ぜられるわけですが、中でもGrüner Veltliner, Riesling、Weißburgunder、Neuburger、Gewürztraminerなどがポピュラーです。
ウィーンだけに用いられるというこの称号は当然ウィーンのぶどう畑から作られたワインであるわけで、具体的にStammersdorf,Strebersdorfといったウィーン21区、Nußfdorf,Neustift am Walde,Heiligenstadt,Grinzingなどの19区、Mauer,Rodaunといった23区などで作られています。
2009年のEUワイン法以来、オーストリアはこのGemischter Satzという表現をオーストリア独自のものとして使用することが許されています。
つまりこのGemischter Satzはオーストリア以外のEU諸国では一切使用することができません。
オーストリアだけに用いられる称号でありますが、実際には前述したようにウィーンのぶどう畑から作られたワインだけに用いられる称号です。
機会があれば是非飲んで下さい。
オーストリア典型的な辛口のシャープな味を残しながら香りとコクがあるワインとなっています。
昨日はウィーンで有名なホイリゲ街であるStammersdorfの"Stürmische Tage" (シュトゥルミッシェ・ターゲ)にちょっと散歩をかねて出かけました。Stammersdorfは観光客が多く集まるGrinzingとは違って、昔ならでは本来のホイリゲが多く並んでいて、ウィーンのStadtwanderwegと呼ばれるハイキングコースにも含まれています。
"Stürmische Tage" (シュトゥルミッシェ・ターゲ)は"シュトゥルムの日"ということで、この時期の旬であるシュトゥルムが終わりに近づくことでそれが最後に飲めるお祭りです。
Stammersdorfのメイン通りからもっと奥に入るとウィーンで最も情緒がある"Stammersdorfer Kellergasse"があります。このKellergasseは地元では有名で名前の通り昔からのワインケラーがたくさん並んでいて多くのホイリゲが営業しています。この界隈は石畳の路地が多くあり、すぐ近くにはぶどう畑もありウィーン市にいるとは思えないのんびりした所で散歩をしていても飽きることがありません。このSatmmersdorfer Kellergasseでは"Wein Tage", "Mailüfterl" そしてこの"Stürmische Tage"の年3回のワインに関するお祭りが開かれ地元で親しまれています。
Kellergasseの入口には多くの人が行き来しています。普段では考えられないこの界隈の混雑です。
細い路地の両側にはたくさんのWeinkellerが並んでいて、それぞれの店がそこでシュトゥルムを提供しています。
"Stürmische Tage"ですからシュトゥルムが主役になるので、多くの人がシュトゥルムを飲んでいますが、それ以外でももちろんワインやぶどう以外から作った例えばラズベリーのシュトゥルムなども並び、ソーセージや肉、パンや魚などのフード屋台も多く出されています。
私がこの"Stürmische Tage"で見つけたのはSchilcher Sturm (シルヒャー・シュトゥルム)です。ウィーンでは作られていないはずのシルヒャー・シュトゥルムですが店の人に聞いたらもちろんシュタイヤーマルク産のものだということで、思わず飲んでしまいました。毎年グラーベンでシュタイヤーマルクの業者が屋台を出しますが、ここで飲んだシルヒャー・シュトゥルムもおいしかったです。
このようなお祭りもいいですが、個人的にここによく散歩に来る私にとっては静かなKellergasseの方がここらしいと思います。ウィーンの中心からはかなり離れていますが、訪れる価値は十分にあるでしょう。
この"Stürmische Tage"は昨日10月8日と今日10月9日の2日間、14:00~24:00まで開かれています。
この時期の旬のものとしてSturm (シュトゥルム)があります。今年は8月27日付でシュトゥルムについてすでに書きました。今年は例年よりも少し早めに街中にシュトゥルムが出回った感じがします。
STURM (シュトゥルム)とは収穫後のブドウを絞り、そのブドウジュースの発酵が始まった飲み物ですね。
同じSturmでも今日テーマにするシュトゥルムはちょっと違うもので話題性があるもので、このシュトゥルムは皆さん待ち焦がれていたものです。今年もやっとそのシュトゥルムがウィーンにやって来ました!
そのSTURMとは"Schilcher Sturm" (シルヒャー・シュトゥルム)で、ウィーンではあまり飲むことができないものです。左上の写真はお馴染みグラーベンです。このグラーベンの一角には毎年この時期右上の写真に見られるように小さなスタンドが出され、その名物であるシルヒャー・シュトゥルムが提供されています。
これは昨日午後の写真で、このスタンドは9月22日が今年の初日でした。私は23日まで仕事でザルツブルクにいたので残念ながら初日に来ることはできませんでしたが、昨日ここに立ち寄ってオーナーと挨拶を交わしました。
ここのオーナーとは毎年この時期にこの場所だけで会いますが、私はここの常連なので、オーナーもすぐに暖かく迎えてくれてすぐに今年のシルヒャー・シュトゥルムを一杯御馳走してくれました。もちろん代金を払うつもりだったのですがそんな隙も与えてくれない歓迎を受けて嬉しかったです。
毎年ここに置かれる簡易テーブルも地元の方々でいっぱいです。私もここでカフェにいるような感覚で雑踏を眺めながら今年最初のシルヒャー・シュトゥルムを味わいました。まだできたてということもあり発酵が始まったばかりと言う感じの味でしたがとてもおいしかったです。時間と共に発酵過程が進んでいきますから味が変わって来るんですね。オーナーによれば今年は悪天候や寒さのおかげでぶどうも満足できるものではなかったということです。同じテーブルにいたこちらの女性が話しかけてきて世間話で盛り上がりました。その人もこのシルヒャー・シュトゥルムを毎年楽しみにしているそうで初日にも足を運んだと言ってました。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトゥルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。ぶどうの品種はもちろん"Wildbacher"です。
今年は天候の影響もあるのか去年よりも20セント高くなっています。白のシュトゥルムも提供されていますがこちらの値段は去年と同じです。
まだ発酵が始まったばかりと言う感じで、あまり泡がたっていません。でも10月半ばまでは飲めるので味の移り変わりが楽しみです。
今日も仕事が終わったらおそらく立ち寄ることになりそうです。
ウィーンの今年の夏は35℃を超えた日がたった1日しかなく、去年と比べると暑さは厳しくありませんでした。
しかし、日中の気温が30℃を超えた日は多くあり、8月終わりのこの時期でもまだ結構暑いです。天気のいい日が多いので、澄んだ青空が頻繁に見られウィーンの街がより美しく見えます。気温が高くても日陰に行くと爽やかな風が吹き、そんな風を感じながら街中を歩くのも気持ちがいいです。
青空が広がる今月のある暑い日、ウィーンの旧市街を御案内しながらお客様と歩いていた時、STURM (シュトゥルム)が売られていました。私はあ~、今年もシュトゥルムの季節がやって来たんだな~と思いました。これが出始めると自然の中で咲くシクラメンのように秋を感じます。
STURM (シュトゥルム)とは収穫後のブドウを絞り、そのブドウジュースの発酵が始まった飲み物です。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物です。言ってみれば"濁り酒"です。
ブドウジュースの甘さと若干の酸味が混ざり、とても口当たりがいいのですが、発酵している状態なので、飲んだ後も胃の中で発酵を続ける!?というものなので、空きっ腹に飲むと人によっては結構きます。
その時の御客様もシュトゥルムを試されましたが、飲んでからはいい色のお顔になってました。
アルコール度は発酵最中ですから厳密にはわかりませんが、3度~6度ぐらいといわれています。
絞りたてのブドウジュースはTraubenmost (トラウベンモスト), MOSTはいわゆる果物から絞ったジュースの名称であり、この段階でのブドウジュースはTRAUBENMOST(トラウベンモスト)と呼ばれています。TRAUBENMOSTも場所によってはアルコールが少し入ってる場合もあります。
この時期場所によっては、MOSTとSTURMの2つが提供されています。
左上の写真は今年8月19日カーレンベルクで、右の写真はウィーン中心部Freyungで8月23日の撮影です。
8月後半に入ってもうシュトゥルムが出てきましたから、これに関しては収穫が早かったんですね。
売られている瓶の中をよく見ると発酵中であることがよくわかります。たくさんの泡が見られ、それが上へ上昇しています。このような状態ですから瓶には完全に蓋をしません。途中で瓶が破裂することもあるのであまり遠くへ運ぶこともしない方がいいですね。そのためワインと違って日本に持ち帰ることは残念ながらできません。
ウィーンの有名なレストランやカフェなどでもこの時期はシュトゥルムを提供する所がたくさんあります。
市場や街中の出店などでは瓶単位で買って行くことができますが、その場で飲むこともできます。
たいてい1/4Lの量で提供されていて、その場で気軽に飲むことができます。
ウィーンの街中ではたいてい郊外のワイン製造農家からシュトゥルムを運んで売るわけですが、郊外に行くとワイン製造農家で直接シュトゥルムが売られています。郊外にはブドウ畑の中で飲める店も多くあるのでハイキングなどのついでにホイリゲに足を延ばす人がたくさんいます。
右の写真はオーストリアの典型的な品種であるGrüner Veltlinerで、2014年に収穫されたKamptal産です。
オーストリアワインのラベルには国家規定に準じた様々な情報が見られますが赤いアンダーラインを引いたに"DAC"という文字がありますね。
これは全てに見られるものではありません。
<DACとは>
DACとはDistrictus Austriae Controllatus
(ディストリクトゥス・アウストリエ・コントロラトゥス)の略です。
これは保護されたオーストリアの原産地申告を意味し、オーストリアの特定の地域の典型的なオーストリアクォリティーワインの呼称です。
ぶどうの品種ではなく、地域自体が重要視されます。ワインになるぶどうがどこの地域から来たかが重要で、ワイナリーの場所とは無関係です。
現在以下9つの農業省によって承認されているオーストリアのワイン産業地域から製造されたワインにDACロゴを見ることができます。
WEINVIERTEL DAC (Grüner Veltliner)
KAMPTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
KREMSTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
TRAISENTAL DAC (Grüner Veltliner/Riesling)
WIENER GEMISCHTER SATZ DAC (Gemischter Satz)
NEUSIEDLERSEE DAC (Zweigelt)
LEITHABERG DAC (Weißburgunder/Grüner Veltliner/ Chardonnay/Neuburger/Blaufränkisch)
MITTELBURGENLAND DAC (Blaufränkisch)
EISENBERG DAC (Blaufränkisch)
それぞれの地域で作られる典型的なぶどうの品種も書いています。
こちらはTRAISENTAL地域からのもので、同様にDACのロゴを見ることができます。
オーストリアのその地域の典型的なワインを飲みたければ、DACマークに注目しましょう。
それぞれのワイン製造業者はQuaritätsweinを35種類全てのぶどうから製造することができますが、実際にはその地域のの気候や地質などに一番適した品種を栽培し、市場の割合なども考慮されて作付けを決めています。
そのため、Silcher はドナウ河沿いでは絶対に見られませんし、逆にGrüner Veltlinerはシュタイヤーマルク州ではまず見られません。
ワインを選ぶ方はこの辺にも注目されるとおもしろいでしょう。
ウィーンでの秋の味覚として、焼き栗も栗のケーキもお勧めですが、"シュトゥルム"もこの時期かかすことのできないものです。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、シュトゥルムとは絞ったブドウジュースの発酵が始まった飲み物で、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物です。言ってみれば"濁り酒"です。
この時期は街中のカフェですらシュトゥルムを提供していて、"STURM"の張り紙や宣伝が多く見られます。
去年2014年9月にシュトゥルムについて書いていますので是非参考にして下さい。
今日はその一般的なシュトゥルムではなくて、ちょっと話題性がある別のシュトゥルムについて紹介します。
こちらはウィーンのグラーベンに出ているシュトゥルムスタンドです。
たくさんの人がこの小さいスタンドでシュトゥルムを買っています。
右の写真はこのスタンドのすぐ横にいくつかの小さなテーブルも出されていて、語り合いながらのこの優雅な街並みの中でシュトゥルムを楽しんでいます。
ここのシュトゥルムはウィーンではめったに飲むことができない特別のシュトゥルムで、
"Schilcher Sturm" (シルヒャー・シュトゥルム)というものです。
"Schilcher" (シルヒャー)とはオーストリア産の"Blauer Wildbacher"という赤ワインになるぶどうの品種からできたワインの名称です。
特に"Wildbacher"という品種からできたワインは明るい赤色になることからロゼとも言われます。グラーツを州都とするシュタイヤーマルク州ではロゼのワインが作られることで有名で、"Schilcher" はシュタイヤーマルク産のワインだけに用いられる登録商標です。
そのロゼワインになる途中の発酵中の飲み物ももちろんシュトゥルムと言われますが、特にこの場合のシュトルムは"Schilcher Sturm"(シルヒャー・シュトゥルム)と言われています。
とにかくおいしい!の一言です。
ホイリゲなどのワイン屋さんで飲むタイプと違ってグラスではなくて使い捨てプラスチックコップですがこのシュトゥルムは、ウィーンでどこでもこの時期飲めるようなシュトゥルムとはわけが違います。
このスタンドでは写真で見られるように白ワインになる途中の一般的なシュトゥルムも提供されていますが、その右隣にある大き目の樽がSchilcher Sturmです。
このスタンドは10月26日までだそうですので、それまでにウィーンに来る方は是非試してみて下さい。
ただ・・・
スタンドが出るのは木、金、土曜日の3日間が基本ですが、日曜に出ることもあります。
このスタンドが出てる場所は、グラーベンの有名なチョコレート屋さんALTMANN&KÜHNEの真ん前です。
絶対にお勧めです!
この夏の時期は夏至は過ぎたとはいえ、まだ十分日は長いので郊外のホイリゲなどでのんびりワインを飲みながら食事を楽しむ地元の方が多くいます。
このコーナーではワインの話題から久しく遠ざかっていましたが、今日のこの話題も
本当は当初から早くテーマにしたかった話題です。
地元でワインと言えばヴァッハウ産は有名です。このヴァッハウ渓谷はドナウ河の最も美しい所として風光明媚な景色が広がり、またバロックの重要なメルク修道院や歴史ある街クレムスを含めた世界遺産にも登録され、ウィーンから日帰りのツアーが頻繁にでます。
"オーストリアワイン"のカテゴリーではオーストリアワインについての等級や辛さなど、
様々なことに触れていますので是非御覧下さい。
そのオーストリアワインの規定の中で、このヴァッハウ産に関しては、ヴァッハウ独自の
等級があり、これは極めて重要です。
ヴァッハウ渓谷にあるぶどう畑は全体で1.350ha程あり、メルクの先からクレムスの手前までのドナウ河左右に広がっている地域です。
船下りをすると美しいぶどう畑がたくさん広がっていることがわかります。
このヴァッハウ産ワインには3つのヴァッハウ独自の等級があります。
STEINFEDER
(シュタインフェーダー)
15° KMW〜17° KMW未満
アルコール度 11.5%まで
※ KMW (Klosterneuburger Mostwaage)
ヴァッハウ産では最下位のランクになり軽い辛口の白ワインで
気軽に飲みましょう。
FEDERSPIEL
(フェーダーシュピール)
17° KMW〜18.5° KMW未満
アルコール度 11.5%~12.5%
ヴァッハウ産ワインと言えば
この等級の白ワインが定番で、
豊かな果実の味が楽しめます。
ヴァッハウ伝統的ワインと言えるでしょう。
SMARAGD
(スマラークト)
18.5° KMW〜19° KMW未満
アルコール度 12.5%以上
アルコール度が高く、果実の
味とのバランスが非常によく、天候条件などがいい時にだけ
作られます。
ヴァッハウ産の最高級白ワインです。
ある程度いいレストランへ行くと、Weinkarteというワインリストを別に提供していることが多く、ヴァッハウ産ワインには必ずこの3つの等級が記されています。
ワインに興味がある方は覚えておいて絶対に損はありません。
有名な街デュルンシュタインにはちゃんと試飲させてくれる店もありますよ!
オーストリアワインはとても奥が深いわけですが、すでにこのコーナーでは、
オーストリアワインの生産地、オーストリアワインのランク、オーストリアワインの辛さについて紹介していますが、今回は実際にボトルに貼られているラベルの意味について紹介します。
オーストリアワインのボトルに貼られているラベルには様々な情報が記されていますが、
基本的には8つの情報を読み取ることができます。
こちらの写真は、ボトルを倒すと、ラベルの字が綺麗に読めるように貼られているため、ボトルを横向きにして撮影しています。
ここでは以下の3つの情報が読み取れます。
① ぶどうの品種 GEWÜRZTRAMINER (ゲビュルツトラミーナー)
② ワインのランク AUSLESE (アウスレーゼ)
③ 収穫した年 2008年
こちらは、上の写真では見ることができない、ラベルの残り部分です。
上には2008年という数字が見えますね。
さらに続いて・・・
④ ワイン産業地域 NEUSIEDLERSEE HÜGELLAND (Burgenland州)
⑤ 国家認定番号 LE 8411/08
⑥ 製造業者 WEINGUT GERHARD JUST
⑦ アルコール度 12.0 %
⑧ 辛さ SÜSS (Süß)
・・・と記されています。
ワイン産業地域の下には"PRÄDIKATSWEIN" (プレディカーツワイン)と記され、
また国家認定番号の下2桁の"08"は瓶詰した年を意味します。
つまりこのワインは、2008年に収穫をして、すぐその年に瓶詰したわけです。
このように、オーストリアワインのラベルには、たいてい8種類の情報が記されているので、これを見るだけで、どのくらいのワインのレベルであるかということを知ることができます。
製造業者によって、ラベル情報の順番は変わりますし、デザインも違います。
もちろん生産地などが細かくが記されていないワインだってあるわけです。
こちらのある程度のレストランになるとWeinkarteというワイン専用のメニューを持って来てくれる所もあります。そんな時にこの情報はとても役立ちますし、
またスーパーなどでもそれなりのワインを選ぶことができます。
この時期ウィーンに来たら是非飲んでみたいもの・・・それが今日のテーマである"STURM" (シュトゥルム)です。
ウィーンの街中のレストランやカフェなどでもこの時期には"STURM" と書いた紙を特別に貼りつけている所も多く見かけます。
収穫したブドウをプレスして、発酵させてワインにするわけですが、シュトゥルムとは絞ったブドウジュースの発酵が始まった飲み物で、ブドウジュースの甘さと発酵しているガスが混ざり、さらにアルコールが少し出始めた絶妙の飲み物です。言ってみれば"濁り酒"です。
ブドウジュースの甘さと若干の酸味が混ざり、とても口当たりがいいのですが、発酵している状態なので、飲んだ後も胃の中で発酵を続ける!?というものなので、空きっ腹に飲むと人によっては結構きます。
アルコール度は発酵最中ですから厳密にはわかりませんが、3度~6度ぐらいといわれています。
絞りたてのブドウジュースはTraubenmost (トラウベンモスト), MOSTはいわゆる果物から絞ったジュースの名称であり、この段階でのブドウジュースはTRAUBENMOST(トラウベンモスト)と呼ばれています。TRAUBENMOSTも場所によってはアルコールの味を少し感じる場合もあります。
ブドウジュースをよくTraubensaftとも言います。
この時期場所によっては、MOSTとSTURMの2つが提供されています。
郊外のワイン農家から仕入れたSTURMがこのように瓶に入って街中で売られています。その場で飲むこともできます。
この写真はナッシュマルクトのある店ですが、瓶で€7.99,
1グラス€2.50ですね。
シュトゥルムは発酵しているため、瓶は絶対に閉じられません。
たいていはアルミフォイルなどが巻かれています。
そのため残念ながら日本に持ち帰ることはできませんが、ホテルの部屋で一杯やることは
可能ですね。
オーストリアのブドウは糖度が非常に高いので、MOSTの状態で飲んでもかなり甘いです。
ブドウの収穫が早くて8月中旬からで、9月初旬にかけて収穫されるためこのSTURMはこの時期の旬のものであり、秋の味覚として地元では楽しまれています。
ホイリゲに行けば、どこでもたいてい提供されていますし、街中のスタンドでも飲むことができます。これが街中で見られると秋だな・・・と思います。
オーストリアワインの国家規定は
ヨーロッパでも最も複雑で厳しい基準と言われているわけですが、その厳正な
審査管理を通過したワインの瓶上には
この写真のような赤・白・赤の
オーストリア国旗をイメージした印が
付けられ、品質保証を表します。
前回は オーストリアワインのランクに
ついて書きましたが、今回は辛さ表示についてです。
辛さ表示はワインを選ぶ時にとても重要ですね。
オーストリアワインの辛さは4つのカテゴリーに分かれています。
Trocken (トロッケン/辛口)
基本は残留糖度4g/Lまで,最大9g/L まで,総酸が2g/L より下回らない
Halbtrocken (ハルプトロッケン/中辛口)
基本は残留糖度4g/L以上~12g/Lまで、最大18g/L まで、総酸が10g/L より下回らない
Lieblich (リープリッヒ/中甘口)
基本は残留糖度12g/L以上~最大45g/L まで
Süß (ズース/甘口)
残留糖度45g/L以上
以上の4カテゴリーです。
ちょっとした例を御紹介しますと・・・
ラベルを見るとAusleseと記されていたとします。
一般的にAusleseは収穫前には21°KMW以上で、感覚的に甘口だと思い易いです。
しかし実際はAusleseというランクでも、辛さ表示はTrockenということもあるわけです。
ワイン農家の方が収穫時にはこのぶどうからは甘口になるだろう・・・という予想にもかかわらず、実際にワインになってみたら辛口になってしまった・・・という話も聞いたことがあります。
ぶどうの中にもつむじ曲がりがいるんですね。
そのためこの例のようにAusleseだからといって、必ずしも甘口や中甘口になるとは限りません。
辛さはあくまでもこの4段階で判断して下さい。
オーストリアワインについてもう少し深く書こうと思いながら、かなりの時が経ってしまいました。
よくどこどこ地方の何とかワイン・・・何て言い方をしますが、オーストリアワインの基本的なランクは、収穫目前のぶどうにどのくらいの天然糖度が含まれているかによってランクが決まります。
ターフェルワインから貴腐ワインに行くほど、手間暇がかかり、しかも十分な果汁分を得るためにはたくさんのブドウも必要ですので必然的に値段が高くなり、生産量も少なくなっていきます。
貴腐ワインやアイスワインはその年の天候にも大きく左右されますので、
毎年作られるわけではありません。
そういう意味では貴腐ワインにいく程高級ワインになるわけですが、しかしお酒が好きな
方にはいくら値段が高いワインだからと言っても、甘口ワインはあまり好まれないでしょうから、辛口のアルコール度たっぷり系のボリュームあるワインがいいでしょう。
次回は オーストリアワインの辛さ、甘さについて触れたいと思います。
8月15日にオーストリアワインについて少し書きました。
オーストリアワインの真髄は瓶詰されたワインですが、飲まれている量から言えば新酒のワイン「ホイリゲ」が圧倒的に多いです。
ちなみに瓶詰されたオーストリアワインはとても奥が深いのでまたこのコーナーで
いつか時間がある時に書きたいと思います。
ホイリゲは必ずガイドブックに紹介されているウィーンやその周辺にあるこちらの文化のひとつで自家製ワインを飲ませる店・・・日本的に言えば居酒屋です。
でも居酒屋とは雰囲気は全然違います。
何と言ってもワインを「ジョッキで飲む!」
これが習慣です。
(ホイリゲ以外では通常ワインはグラスで飲みます)
この可愛らしいジョッキは、1/4 (アイン フィアテル)リットル・・・
つまり250ml です。 単純に250mlのホイリゲを飲む場合と、それを炭酸で割って飲むGespritzt(ゲシュプリッツトゥ)もとても好まれています。
8月中旬から下旬、遅くても9月初旬までに収穫が終わり、すぐにプレスして発酵してワインになります。
習慣から言えばホイリゲは11月11日の聖マルティンの日から解禁になって、翌年の終わりまで「ホイリゲ」として提供されます。
「ホイリゲ」とはドイツ語でheuer (ホイヤー)、heurig (ホイリヒ)「今年、今年の」という意味があり、新種のワインの名称でもあり、それを飲ませるお店もホイリゲと言います。
マリア・テレジアの長男ヨーゼフ2世が農家の人達の訴えを聞き入れて、1784年、年間300日以内に限り、自家製のワインを自らの所で売っていい・・・と言う許可を出しました。
それまでは中間業者がいつもおいしい所を持って行っていたからです。
そこで農家の人々はホイリゲが飲めるということを示すため、
入口に松の枝をぶら下げた・・・この習慣は今でもウィーンや周辺にもかなり見られます。
ウィーンではGrinzing が最も行き易く、中心のリンク道路から38番の路面電車で乗り変えなしで行けます。雰囲気のいい店も多いです
特にウィーンでは一番数多くの店がある、Stammersdorfが地元ではとても有名で
観光化されてない、昔ならではのホイリゲがたくさんあります。
ここで紹介している写真は全てStammersdorfです。
その他ウィーンにはNeustift am Walde,
Nußdorf,Kahlenberg,Strebersdorfなど、
またウィーンの森南にはGumpoldskirchen,Pfaffstätten,Sooß,Baden近郊など知られています。
ホイリゲの店の雰囲気は、たいてい入口は狭く、しかし奥行きがあり、中庭が絵になるようなとても素敵な空間で、暖かい時にはこの中庭でワインを飲んだり食事をしたりします。
どこのホイリゲもそうですが、テーブルにつくとウェイトレスさんがやって来てそこで飲み物を注文します。
飲み物の会計はそのテーブルで済ませますが、普通は飲み終わって、
ホイリゲを出る時に支払いをします。もちろんチップを払う習慣があります。
食べ物は建物の中にコーナーがあり、セルフサービスのようにガラスケースに並んだ様々な肉やサラダ、一品料理などから好きな物を選び、そこで支払います。
ガラスケース以外、その場所に黒板に手書きで書かれた料理が紹介されていて、やはりその場で注文できます。
例えばシュニッツェルなどの人気メニューはそこで注文し、その場で作ってくれますからできたてを味わえます。
黒板に書かれた料理であれば、テーブルで注文することもでき、ウェイトレスさんが運んでくれます。
昔のホイリゲはワインだけを飲みに行く所でした。
でも現在はほとんどのホイリゲがレストラン的に食べ物も提供しています。
でも、レストランにある料理とはかなり異なり、肉やパン、サラダを中心とした田舎料理、ワイルドな感じです。
これは基本的にそのばで調理して出すレストランと形態が違い、あらかじめ作っておいた物を提供する・・・という習慣から来ています。
Buschenschank (ブッシェンシャンク)という名称で営業している所も多いです。
ウィーンでは「ホイリゲ」が圧倒的に多いですが、Stammersdorf などウィーン市郊外のホイリゲや低部オーストリア州、ブルゲンラントなどではBuschenschankが多く用いられています。
時間あれば是非ホイリゲに行ってみることをお勧めします!
オーストリアはとても奥が深い国、その首都ウィーンはヨーロッパ文化が凝縮した街ですから様々なテーマがあります。
ありとあらゆるものをできるだけたくさん御紹介したいのですが、毎日仕事で忙しくて、(当たり前なのですが・・・)このブログコーナーではあまり深く、詳しく書いている時間が残念ながらありません。
でも思い立った時に短くても時間を見つけて色々なことを書いています。
今日はオーストリアのワインについて少しだけ紹介します。
オーストリアワインと一言で言ってもとても奥が深いんですね。
日本でヨーロッパワインと言えば、ドイツ、フランス、イタリア・・・などが一般的でしょうか。でもこの国オーストリアは生産量からすればヨーロッパでは3本指に入るとさえ言われるワイン王国です。
オーストリア国内には44.912haの広大なぶどう畑が存在し、9つ全ての州でワイン生産が行われていますが、主に17の生産地域に分かれています。
州としては、ウィーン、低部オーストリア州、ブルゲンラント州、シュタイヤーマルク州の4州が基本で、アルプスの標高が高くない地域を除いてワイン産業が営まれています。
州 | 地域の名称 | 面積(ha) |
Wien |
WIEN |
580 |
Niederösterreich |
WACHAU |
1.291 |
THERMENREGION |
1.901 |
|
KREMSTAL |
2.256 |
|
KAMPTAL |
3.582 |
|
TRAISENTAL |
851 |
|
WAGRAM (2006年までDONAULAND) |
2.439 |
|
WEINVIERTEL |
14.001 |
|
CARNUNTUM |
836 |
|
Burgenland |
NEUSIEDLERSEE |
6.239 |
LEITHABERG |
2.878 |
|
ROSALIA | 241 | |
MITTELBURGENLAND |
2.041 |
|
EISENBERG |
505 |
|
Steiermark |
VULKANLAND STEIERMARK |
1.671 |
WESTSTEIERMARK |
639 |
|
SÜDSTEIERMARK |
2.744 |
※2021年時点
上記の代表的なワイン産業地域の他にオーストリアの他の州でも少ないですがワイン生産が行われていて"Weinbauregion Bergland"と称されます。
Weinbauregion Bergland生産地区 | KÄRNTEN | 125 ha |
OBERÖSTERREICH | 73 ha | |
SALZBURG | 0.06 ha | |
TIROL | 12 ha | |
VORARLBERG | 5 ha |
この17の地域の半分の8つが低部オーストリア州にありますね。
またウィーンも17の地域のひとつになっています。
中でも特に有名な地域はWACHAU(ヴァッハウ)と
ブルゲンランドです。
この広いぶどう畑から収穫された
ぶどうは8月中旬から9月初旬に
大部分が収穫され、それからプレスされて発酵して・・・そこからワインになり、これをもう11月初旬には飲み始める・・・
このいわゆる新酒のワインを「ホイリゲ」と言います。
ホイリゲの生産量が圧倒的に多く、これは瓶になるワインとは違います。
ホイリゲについてはまた後日書きたいと思います。
でもオーストリアワインの本来の醍醐味は、ちゃんと瓶詰され、ヨーロッパでも最も厳しいワインの国家規定を通過して市場に出るワインです。
たくさんのワインを生産するオーストリアですが、ホイリゲのように地元で飲まれるワインが圧倒的に多いんですね。
そんなこともあって、オーストリアワインとしては日本では特定の場所を除いて
あまり見られないわけです。
また、同じドイツ語圏のドイツのワインと比較するとアルコール度が高いのが特徴です。オーストリアワインはだいたい11%~14.5%ですから
とてもボリュームあるワインが楽しめます。
比率では白の辛口が80%、赤、甘口が残り20%ぐらいで飲まれています。