ウィーンによく見られるこの時期の花 442(アカバナサンザシ)

ウィーンは先週末と比べると今週はかなり寒くなってしまいました。

日中の気温も12℃ぐらいなので、先週末と比べると15℃も下がっています。

夏があっという間に過ぎ去ってしまった感じです。

でもこれは典型的なAprilwetter...と地元では呼ばれていて、雲の動きが複雑になり、雨が局地的に降ったり、青空がちょっと現れたりと不安定な天気が続きます。

昨日もシェーンブルン宮殿に着いた時には雨が少し強く降り始めましたが、15分ぐらい経過したら青空が出始めました。

さて、先日そのシェーンブルン宮殿のフジのアーチを紹介しましたが、今日はそのシェーンブルン宮殿にも毎年咲くまた別の印象的な花をお届けします。

この花はシェーンブルン宮殿に限らず、ウィーンの街中でも多く見られます。

 

 

こちらはドイツ語では、Rotdorn (ロートドルン)、

学名でCrataegus laevigata ‚Paul’s Scarlet‘ + Punicea + Punicea Flore Pleno、

日本語ではセイヨウサンザシとかアカバナサンザシと呼んでいいと思います。

バラ科のサンザシ属です。

 

ヨーロッパから北アフリカにかけての標高1000mぐらいまでの所に見られ、ローム土壌(粘土質の高い土壌)を好みます。

セイヨウサンザシはかなり深く根づき、低木もあれば、10mぐらいまでの高い木もあります。

 

写真は毎年綺麗に花を咲かせるシェーンブルン宮殿のアカバナサンザシです。

メインの入り口から入ると、宮殿を正面に見て、左右に多く植えられていて、ピンクの濃い綺麗な色の花を咲かせます。

シェーンブルン宮殿の黄色、空の青、そしてこのアカバナサンザシの濃いピンクのまさに色の3原色はヴェネツィア派の絵画を思わせ、年間を通してこの時期にしか見ることができないものです。

 

 

 

開花時期は通常5~6月で、一重咲き、八重咲きで、濃いピンク色ですが、桃色、紅色もあります。

小さいピンク色の花がまとまっていくつも咲いていて、そのかたまりがたくさんあります。

拡大した写真を見るとそのかたまりはアジサイのような雰囲気ですが、アジサイよりも遥かに小さく、それぞれの花が細かいです。

アカバナサンザシの多くはこちらでは観賞用として人気があり、散歩をしていると庭や公園に多く植えられているのがわかります。

 

写真は全てシェーンブルン宮殿のアカバナサンザシで、2024年4月17日13:00頃撮影したものです。

去年よりも3週間は早く咲いています。

 


 

こちらはうちの庭に咲いているアカバナサンザシで、2024年4月17日15:40頃に撮影したものです。

うちのアカバナサンザシは年々、花が多くなっていて、背丈もかなり高くなっていて、2階の窓を越えて生育しています。

こちらも3週間ぐらい早く咲き始めました。