シェーンブルン宮殿のフジ(2024年)

昨日からウィーンは雨で日中の気温は14℃、先週と比べると13℃も低くなり、夏の終わりのようなウィーンです。

春になったばかりですが、25℃を超えれば夏みたいで一挙に開放的な気分になります。

オーストリアはアルプスを持っている国で、その影響で天気は結構複雑です。

もちろん四季はしっかりあるのですが、春でも30℃を超えることも多く、逆に夏でも15℃を下回ったりとか気温が上下することは多いですね。

地球温暖化の影響で冬も寒くならないウィーンですが、今年は全般的に2週間~ひと月は花の咲き始めが早いですね。

もう街中はマロニエが咲いている所も多く見られます。

さて、今日はこの時期恒例のシェーンブルン宮殿に見られるフジです。

早くももう咲いているんですね。

 

 

この知られたシェーンブルン宮殿のフジのアーチは、宮殿を正面に見て、右側から回り込んで奥の庭園に行く時に見られます。

 

フジはドイツ語でBlauregen (ブラウレーゲン)とか、Glyzinie(グリツィーニエ)、学名ではWisteria sinensisもしくはWisteria floribundaで、マメ科のフジ属、つる性の落葉樹です。

原産は東アジア(中国)ですが、 Wisteria floribundaは日本固有のものだそうです。

毎年ここは多くの人が立ち止まって写真を撮っています。

 

 

開花時期は4月終わり~5月で、ぶどうのようにぶら下がっていて、紫や明るい紫、ちょっと青っぽい紫色です。

長さは20cm~80cmぐらいで、高さは10mを超えるものもあります。

 

フジ属はとても強く、木のようになっていき、例えばフジ棚に大変強く絡みつきます。

また1年に2回咲き、最初はこの時期、2回目は7~8月ですが、咲く数は非常に少ないです。

 

観賞用としてこちらではとても人気があり、垣根や壁、このシェーンブルン宮殿のようにアーチ状などにしているのをよく見かけます。

 

おもしろいことに右巻きで伸びるものと左巻きで伸びるものとがあります。

Wisteria sinensisは左巻き、Wisteria floribundaは右巻きです。

右巻きのWisteris floribunda は Japanische Blauregenと呼ばれています。

 

 

 

写真は2024年4月13日、10:30頃に撮影したものです。