Fasching (ファッシング)・・・謝肉祭(2021年)

今日2月16日は謝肉祭のクライマックスである火曜日で、早いもので今年も明日から四旬節に入ります。

今年は復活祭が4月4日となり、去年は4月12日でしたから謝肉祭も去年より8日ほど早くなるわけです。

"謝肉祭"という言葉は日本でも知られていますが今年もこの時期に謝肉祭について簡単にまとめてみます。

 

謝肉祭はドイツ語ではFasching (ファッシング)と呼ばれキリスト教の重要な習慣です。

Fasching(謝肉祭)はFastenzeit (ファステンツァイト・・・日本語で四旬節)の前です。

四旬節は灰の水曜日(Aschermittwoch)からイエス・キリストが磔になりその後復活する前日までの時期で、伝統的には食事の節制、祝宴などの自制をし、祈り・断食・慈善が基本となります。

 

灰の水曜日は復活祭から日曜日を除いて40日間遡った日ということになっていますので、今年の場合は復活祭が4月4日ですから、2月17日が灰の水曜日となり、その前日2月16日が"Faschingsdienstag"という謝肉祭の火曜日で謝肉祭のクライマックス・・・つまり今日というわけです。

   

40日間というのはイエスが荒野で断食をした長さで、紀元600年頃にどうやらローマ教皇グレゴリウス1世が復活祭前の断食時間を定めたようです。

そのため謝肉祭は厳粛な時がやってくるのでそれに伴って断食を・・・その前にバカ騒ぎをしようじゃないか・・という意味があるわけです。

 

昨日は"Faschingskrapfen"(ファッシングスクラプフェン)を話題にしました。

 

 

多くの店やレストランなどではちょっとした飾り付けをしますし、特に謝肉祭の最終火曜日は仮装して仕事をする人も多く、謝肉祭シーズンには多くの幼稚園や小学校でもちょっとしたパーティーがあり、子供達が仮装して幼稚園や学校に行きます。

仮装用のグッズもたくさん売られていますので、既製品で済ませる家庭も多いですが、手作りでという人ももちろん多いです。

 


 

謝肉祭はカーニバルと日本でも言われることもありますが、中世ラテン語のcarnem levare (ドイツ語ではFleisch wegnehmen・・・直訳で肉を取り上げる)、またはcarne vare(肉よさらば)から来ているという説が一般的でしょうか。

 

他の説としては、冬を追い払って春の到来を祝う古代ゲルマン民族の習慣に由来し、その農耕祭で船を仮装した山車carrus navalis(車・船の意)を由来とする説などもあるようです。

 

それではこの謝肉祭はいつから始まるかというと・・・

ドイツ語圏ではたいてい1月6日の聖三王の祝日(Heilige Drei Könige)からというのが一般的でしょうか。

グレゴリオ1世の時代の謝肉祭は、四旬節が現在より6日遅かったようです。

11世紀終わりに四旬節の初日が灰の水曜日に定められ、12世紀には現在の長さになっていたようです。

また場所によっては11月11日11時11分から謝肉祭が始まる所もあるようですが、これは19世紀以降に登場した習慣です。

 

 

 

 

 

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