新年に豚やてんとう虫を贈る習慣 (2016年)

昨日1月1日は元旦でこちらは休みですが、日本のように重要な祝日ではありません。

そのため今日1月2日から社会が普通に動きます。

でも今日は土曜日ですから社会は普通に動いてもまだ休みを取る人も多いでしょう。

学校などは1月7日から始まりますので、一部の会社などは1月6日の聖三王の祝日までは休みという所もあります。

 

年間で一番重要な行事であるクリスマスの12月24日、25日、26日が過ぎ、12月27日からは街中に待っていたかのように例年通り豚やてんとう虫を売る屋台が出始めました。

 

 

これらはGlücksbringer

(グリュックスブリンガー)

 

と言われ、いわゆる幸せをもたらす物とされています。

 

これを元旦に贈ることによって 

 

"この1年またいいことがありますように" とか"健康で無事に過ごせますように・・・"といった意味があります。

 

豚はすでにゲルマン民族では聖なる動物と見なされていました。

 

例えば北欧ゲルマンの女神Freyaは豚が聖獣であり、別名Syr、これはドイツ語のSau(豚)を表します。

 

ギリシャ神話に登場する女神デーメーテールのために豚が捧げられています。

ヨーロッパ文化圏では一般的にぶたは、豊かさのシンボルです。

 

Glücksschwein (幸せのぶた)は、その古来の習慣から、多産の象徴であると同時に、

幸せをもたらすもの・・・とされたわけなんですね。

 

今年も幸せがもたらされるようにということから、元旦には豚肉を食べたらよいとこちらではされています・・・ということは豚肉からのウィーンナーシュニッツェルを食べる地元の人も多いでしょう。

(本来ウィーンナーシュニッツェルは子牛がオリジナルです)

 

昔、豚肉は限られた人しか手に入れることができなかったので、極稀にしか食べることができませんでした。

そのため豚を持っている人は、「豊かで幸せである」と見られていたんですね。

 

てんとう虫も豚と並んでとてもポピュラーな新年の贈り物です。

 

中世の頃、てんとう虫が聖母マリアに捧げられて以来、Glückskäfer

(グリュックスケーファー)とも呼ばれ、幸せをもたらすものとなっています。

 

てんとう虫はドイツ語ではMarienkäfer(マリーエンケーファー)といいますが、名前にはマリアが登場しますね。

てんとう虫に何かしたり、ましてや殺したりしたら災いがもたらされるとされています。

 

特に赤の7つ星のてんとう虫は、魔女と不運を外に出して遠ざけるという意味があります。

7という数字は一般的にもラッキーな数字でもあります。

 

またてんとう虫が飛んできたら、その飛んできた子供を守り、病気を治すとされています。

その時は絶対に払い落としたり、殺したりしてはいけません。

災いがやって来るとも言われています。

 

てんとう虫も幸せをもたらすものですが、子供を守り、病気を治すことから健康と結びついているわけです。

 

私も例年通り昨日年が変わってからすぐに、家内と子供に豚とてんとう虫を贈りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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