グロリエッテのそばにあるあまり気付かない当時の彫刻

シェーンブルン宮殿の庭園に行けば、丘の上にある堂々としたグロリエッテが見えます。

それを見れば誰もがあそこに行ってみたいなと思うはずです。

一般団体ツアーの場合は決められた時間内で多くの見所が詰め込まれているため、シェーンブルン宮殿の内部見学をしても、庭園でのんびり過ごすというわけにはいきません。

団体ツアーは必ず国家ガイドが案内しますので、観光のクオリティーは高いですね。

逆に個人旅行されている方は、ここまで足を延ばすことが多いでしょうか。

ここからの眺めは素晴らしいですし、有料ですがグロリエッテ自体に上ることもできます。

私は年間を通して個人のお客様と来ることはよくあります。

ここに来たら、下から見る以上に大きなグロリエッテとそこからの眺めを楽しむことがメインとなるため、このそばにちょっと貴重な物が置かれていることに気付く方は少ないようですね。

今日はそれをちょっと紹介しましょう。

 

グロリエッテを正面から見て、左後方の方に右の写真に見られるように柵で囲まれたちょっとした領域があります。

ここには多くの彫刻のような物が並べられていますね。

これは何でしょうか?

よく見ると小さな正方形の石のプレートが中央部分に置かれています。

これはグロリエッテに用いられていた当時の彫刻の名残です。

これはトロフィーと言いますが、トロフィーと聞けばスポーツ競技などで優勝者に与えられるものをイメージしますね。

もともと戦利品を意味する儀式的な意味合いがあります。

長くここに置かれているようで、石の色が黒ずんでいます。

 

グロリエッテは庭園内最後のものとして、ホーエンベルクによって当初は栄誉神殿と素晴らしい眺めを念頭にプランしたようで、完成は1775年です。

第2次世界大戦末期1945年2月にグロリエッテは爆弾による被害を受けました。

でも1947年には早くも修復されることになります。

その時に壊された彫刻の一部です。

つまりこれは18世紀後半、当時のグロリエッテに使われていたオリジナルのトロフィーです。

観光客の皆さんにはほとんど気付かれることなく、この場所に何気なく置いてありますが、当時を偲ぶ貴重なものです。

 

石の素材は多くの建造物や彫刻に用いられている素材です。

よく見ると鉄の棒が組み込まれていることがわかりますね。

 

 

 

 

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