ウィーン歴史地区が危機遺産に!

オーストリアは国は小さいですが旅の全ての魅力がある美しい国です。

現在では10の世界遺産があり、ウィーンはその中で2つあります。

それらは・・・

ザルツブルク歴史地区(1996年登録)、シェーンブルン宮殿と庭園(1996年登録)、ザルツカンマーグートのハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観(1997年登録)、センメリング鉄道(1998年登録)、グラーツ歴史地区(1999年登録)とエッゲンベルク城(2010年追加登録)、ヴァッハウ渓谷(2000年登録)、ウィーン歴史地区(2001年登録)、フェルテー湖 /ノイジードラー湖の文化的景観(2001年登録)、アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群(2011年登録)、カルパティア山脈などの欧州各地のブナ原生林群(2017年)

となっています。

この中でノイジードラー湖はハンガリーと共有、杭上住居群は6ヵ国、カルパチア山脈は12ヵ国との共有です。

ウィーンにはシェーンブルン宮殿と歴史地区があるわけですが、このウィーン歴史地区が世界遺産から外されるかもしれないという危機遺産になってしまいました。

 

 

UNESCOの世界遺産委員会は今年はポーランドのクラクフで7月2日から開催され、その際にウィーンについての審議が行われ、「危機遺産」として議論されました。

理由は高層ビル建設計画によって、世界遺産としての価値が損なわれる可能性があるということです。

 

世界遺産登録には現在10の項目が設けられていて、その中でウィーンの歴史地区は歴史的建築、科学技術、記念碑、景観、都市計画、芸術、生きた伝統などその項目を満たすものでした。

その基準から外れる可能性があるというわけです。

問題になっている場所はホテルインターコンチネンタルの裏側で、ここはスケートリンクがあることで知られていて、その奥にはコンツェルトハウスがあります。

ここに計画では66mのビルが建つことになっていて、景観に悪影響を与えるということになっています。

ウィーンの街を知っていればこの高層ビルが建てば明らかに街の景観を損ねます。

もちろん多くの反対運動があります。

ウィーン市は来年2月までに改善策をUNESCOに提出するように求められています。

 

私も国家ガイドとしての立場だけでなく、個人的にもこの場所にこのような高層ビルを建設するのは大反対です。

ウィーンは広い街で、公共交通機関がよく発達しているので、歴史地区に街の景観を損ねる新しい建造物をわざわざ建てる必要は全くないと思います。

ウィーン歴史地区が万が一世界遺産から外されたら大変悲しく思います。

ウィーン市の冷静な判断を期待します。

 

 

 

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