シェーンブルン宮殿に立てられた鋼鉄の柱

すでに御存知の通り、2016年12月19日の20:00頃、ベルリンのヴィルヘルム記念教会広場のクリスマス市にトラックが突っ込むというテロがありました。このようなテロには憤りを感じ、犠牲者や遺族の方々が気の毒でなりません。オーストリアは幸いにして永世中立国ですから他のヨーロッパ諸国から見るとちょっと立場が違いますので、テロなどとは無縁のような気がします。それでもオーストリアはヨーロッパですし、EU諸国の一員ですから実際に生活をしていると警官は以前と比べると多く街中を巡回していますし、クリスマス市には必ず警官が待機して治安維持に努めていることが伺えました。

ドイツのベルリンで起きたこのテロの直後、オーストリア政府は"全力で不当なテロから国民を守る"と宣言し、たくさんの人が集まる市庁舎のクリスマス市シェーンブルン宮殿のクリスマス市に障害物を設置しました。

 


 

いつもと変わらないシェーンブルン宮殿ですが、宮殿正面のクリスマス市の手前に2本のBetonsäuleという柱が立っています。オーストリア政府はベルリンのテロを受けて、12月20日夜にはこれを設置しました。

シェーンブルン宮殿の美化を意識しているのでしょうか、遠くから見るとロウソクのように見え、しかもマリア・テレジアイエローと調和を図っているような気がします。

 


 

"Betonsäule"ですからコンクリートの柱ということになりますが、実際には鋼鉄の柱で、この鋼鉄の柱の中にコンクリートが詰め込んであります。高さは2.2m、重さは1本400kgもあります。

私も触ってみましたが相当頑丈に思えました。

このバロックのシェーンブルン宮殿と庭園の美しさはさほど損なわれていません。

 

ちなみに市庁舎のクリスマス市には大きなコンテナも設置されてバリケードの役割を担っています。

 

 

 

 

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