国立オペラ座の舞台裏事情 3

ウィーンの街を観光する時に必ずと言っていいほど国立オペラ座が位置関係の目安になると思います。

イタリア・ルネッサンス様式で作られたリンク道路最初の大建造物としてプランされたオペラ座は見た目だけではなく、運営状況も想像を絶する規模です。

国立オペラ座は絶対にガイドツアーで見ることをお勧めします。

もっともここは個人で入れるのは公演を見る時だけで、それ以外は国立オペラ座が半ば不定期で提供しているガイドツアーのみで見学が可能です。

私は国家公認ガイドなのでガイドツアーを提供している時間であれば皆様だけを御案内することができます。

実際私はパッケージツアーの皆様や、このホームページから申し込まれた様々なお客様を御案内しています。

 

この国立オペラ座の舞台の上で、実際にセットを構築しているいくつかのシーンをご紹介します。

 

すでにこの国立オペラ座については何回か話題にしているので興味ある方は以下も御参照下さい。

 

国立オペラ座は当時評判が悪かった

ウィーン主要劇場での客席の埋まる割合

ウィーン主要劇場での年間の公演数

 

国立オペラ座の舞台裏事情 1

国立オペラ座の舞台裏事情 2

国立オペラ座にある3つの広間

 

ウィーンの国立オペラ座は年間約300回の公演数で、2日として同じ演目が続かないという想像を絶する運営状況です。

立見席567、座る席が1709・・・年間を通して98%平均で埋まっているということですから驚くべき状況です。

当然スタッフの方も多く、国立オペラ座には出演する歌手も含めて約1.000人が携わっていると言われています。

舞台セットは"ART FOR ART"という"Theaterservice GmbH"の100%子会社が担当していますが、そもそもこれは100%国に属する"Bundestheater-Holding GmbH"に属し、世界最大規模の劇場企業です。

 


 

年間を通して国立オペラ座内部見学も多くしますが、内部見学をするとたいてい舞台セットを組んでいる場面に遭遇します。

客席側からは想像できませんが、舞台は客席側から舞台後ろの搬入口まで、客席の奥行きの倍である50mの奥行きがあり、通行できる幅は18m(全体幅21m),通行できる高さは10.3mです。

つまり舞台の敷地面積としては約1.000m²もあるわけです。

 

左上の写真ではまだセットは組まれていませんね。

係が何やら話をしています。

 

夜の公演が終わったら基本的に舞台セットはそのままで、次の日の朝に来た人がセットを解体します。

その後、近日中行われる公演のリハーサルのセットを構築し、その後それも解体した後、その日の公演のセットを構築します。

つまり、舞台セットを担当している方々は1日に4回、構築と解体をすることになります。

 


 

ART FOR ARTの方々も時間交代制で仕事をしていますから、常に朝から晩までオペラ座で仕事をしているわけではありません。

 

今日ここで紹介した4枚の写真は、全て別の日に撮影したものです。

そのため4つの演目は全て違います。

国立オペラ座の内部見学をする時間帯によって、舞台の状況はいつも違っていますが、

7月、8月は休暇シーズンですから国立オペラ座はお休みとなりますが、ガイドツアーは毎日毎時行われます。

しかし、公演がないので舞台上はその時期基本的には殺風景です。

それ以外通常時期であればたいていこのような舞台状況を見ることができます。

 

 

 

 

 

 

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