瑪瑙の大鉢

ウィーンに見られる多くの工芸品などは単純にハプスブルグ家が所有した・・・という意味だけではなく、ヨーロッパの歴史の中で重要な意味や伝統を持ったものが数え切れない程あります。

そのような意味がわかるともっと別のものに見えてきますよね。

何も知らなくてただただ見ているのとは大違いです。

 

ウィーンの宝物館にはそのようなものが目白押しに見られるわけで、前回は無敵の力を備えているとされる聖槍について少し紹介しました。

 

 

この瑪瑙の大鉢は皇帝フェルディナント1世が亡くなった後、その息子のマクシミリアン2世

やその兄弟が、"絶対に譲渡不能な宝"と宣言されたもののひとつです。

 

おそらく4世紀にキリスト教を公認したコンスタンティヌス帝の宮廷で作られたものと言われています。

単一の原石から切り出されていて、ハプスブルグ家の宝物の中でも最大傑作のひとつと

言われてきました。

左右の取っ手を含めて幅が76cmもあります。

 

実際にこの瑪瑙の大鉢は古代から伝わる貴石彫刻の傑作というよりも、自然の奇跡があるとされているため、大変に貴重な物だということになっていたようです。

その奇跡とは、光線の加減によって、"XRISTO" (キリスト)の文字がこの鉢の底に現れると言われています。

そこからこれは聖杯だとも言われるようになったそうです。

 

ヨーロッパの宗教的工芸品などにはそのような奇跡話しや伝説がたくさんあります。

 

 

 

 

 

 

 

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