前回の知られざる美しい中庭風景7では、細長い空間を紹介しました。
今回は第8弾です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=292x1024:format=jpg/path/s4e142077b197ce48/image/i11b2996ecff5cf93/version/1398881781/image.jpg)
こちらはこの
シリーズの最初に紹介したBlutgasse界隈の別の空間です。
緑が茂り、とても静かな空間で、
シュテファン大聖堂のすぐそばとは
思えません。
この空間は誰でも入ることができ、
よく見るとベンチがあります。
またベンチの右上には「犬禁止」の札が立っています。
奥の多く窓がある建物と、右に見える白い建物はくっついていますが、住所が違う別の建物同士です。
この空間からは3方向に行くことが
できます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=292x1024:format=jpg/path/s4e142077b197ce48/image/i70bdcdd1b6f7e870/version/1398886796/image.jpg)
こちらもウィーン旧市街の一角で、
この建物の入口に向かって中庭奥から撮影したものです。
アーチの奥に見られる黄色っぽい建物は、公道を挟んでこの建物とは反対側です。
この中庭は以前にも少し登場したPawlatschen (パヴラッチェン)という中庭バルコニー構造を見ることが
できます。
パヴラッチェンは、およそ1830年頃のビーダーマイヤー時代から、
商業用住居の始まりにVorstadt
(フォアシュタット)・・・これはZweier LinieからGürtel
(ギュルテル)までの地域(現在の2,3,4,5,6,7,8,9区)で、広く普及
しました。
その理由は建設費の節約でした。
建物の中に、それぞれの住居に入るための通路を組み込むと、コストが高くなったので、
安いPawlatschenが好まれました。
旧市街地にあるPawlatschenはバロック時代から存在していたようです。
ウィーンはこのようなバルコニー構造を持った建物がたくさんあります。