ヨーロッパから見た日本という国 1

日本のことを書く前に、誤解が生じないようにちょっと御断り書きを・・・。

 

私自身は東京生まれの東京育ちで、ウィーンに住む前は日本で社会人でした。

いくらウィーンが好きで、ヨーロッパ文化が好きでも、日本人としてのプライドもあり、

日本人でよかったな・・・と思っています。

 

このウィーンに住んでいなければ、日本人としてのプライドはもしかしたらそこまで強くなかったかもしれません。

 

そのため、このコーナーで日本のことをテーマにする時には、決して自分の国日本を否定するつもりはありません。

あくまでヨーロッパから日本を見た視点で、客観的に見ている・・・ということを

御理解下さい。

 

 

「ヨーロッパから見た日本という国」というタイトルはあまりにも総括的ですが、

このブログコーナーの花シリーズの様に、短いですがシリーズにしようと思っています。

 

その第1弾として、「日本語」を考えたいと思います。

日本語は世界でもとても難しい言語のひとつですね。

 

もちろん、日本で生まれ、幼少時代から日本語環境で育てば、全く問題ない当たり前の言葉です。しかし、グローバルで見れば、日本語ほどまわりくどく、複雑な言葉はそう多くないでしょう。

 

世界の様々な言葉を見ても、「ひらがな、カタカナ、漢字」というように3種類の違う文字スタイルが使われている言語はあるのでしょうか。

少なくとも、ここヨーロッパでは聞いたことがありません。

 

別にひらがなだけだって十分コミュニケーションはできますね。

でも私達日本社会はそうではありません。

 

この辺が日本人独特の考え方、民族性というものを象徴しています。

 

スイスのような4か国語が公用語という複雑な国もあるわけですが、でも基本は、ひとつの言語を話す人々が、それぞれの国に分かれているわけです。

 

ただこのオーストリアはドイツ語で、ドイツ、スイスでもドイツ語が話されるわけですが、この3つの国は歴史が示しているように、ひとつの国としての共存は不可能でしょう。

 

ヨーロッパは言語が複雑ですね。

でもイタリア語、フランス語、スペイン語といったラテン系言語・・・

チェコ語、ロシア語、ポーランド語などといったスラブ系言語のようにお互いに

共通性があるわけです。

 

どれかができれば、その共通性を持った言語は習得し易いわけです。

 

ドイツ語もかなり複雑な言語ですので、ドイツ語を母国語にしている人が、もっと簡略化された英語が楽なのは理解できます。

 

そういう意味で、英語はグローバルで、共通語的イメージがありますね。

例えば、外国に行って、見知らぬ人と話すとき、その国の言語ができる人は別ですが、

たいてい英語で話し、または英語で話しかけられることが多いと思います。

 

つまり、英語がそれだけ話されてるということは、ある意味で、簡単で分かり易い

からです。その英語だって日本語を母国語にする私達からすれば、やっぱり大変ですね。

最低6年間勉強するわけですが、現実的にまだまだあまり使い物になりません。

 

逆に、外国の人が日本語を勉強するのは、私達が外国語を勉強するのと同様に大変です。

 

でも・・・

 

日本語はある意味ではつぶしが利かない言語です。

日本語ができても、中国語の漢字を見て、なんとなく意味が想像できるだけ・・・筆談は少し機能するでしょうけど会話はできない。

日本語以外の言葉を勉強する枠で考えれば、それ以外の特権があるでしょうか?
中国語とは発音も違いますし・・・。

 

でも前に書いた様に、イタリア語ができる人が、スペイン語も楽にできる・・・

ドイツ語を母国語にする人は英語も楽にできる

(これは私達日本語を母国語にする人が、別の外国語を習得する大変さと比べると・・・

と言う意味です)わけで、そのためヨーロッパの人は何ヶ国語も話せる・・・という状況になるわけです。

またそれが普通なんですね。

 

もちろん、オーストリアの教育を見れば、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語等かなり早いうちから授業で皆さんが習うわけですが、言語の性格を見れば、日本語は本当に個性ある、独特の言語であることがわかります。

 

それが私達日本が、島国である、他の国と全く隣接していない・・・

という現実からも理解できます。

 

そして同時に日本のある意味で独特のMentarität(考え方)があるわけです。

 

 

 

 

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