なぜか、チロルはスイスのイメージを持っている方が多いですが、
オーストリアの州で、
州都はインスブルックです。
正式にドイツ語ではティロール
と発音します。
厳密には、現在イタリアの南チロルにある、Tirol が発祥地です。
ここは本来オーストリアが持っていましたが、ハプスブルグ帝国が崩壊した1918年以降、イタリアに渡ってしまいました。
南チロルは有名なドロミテを含み、とても美しい地域として知られています。
ウィーンの水道水はアルプスの湧水が使われています。
ウィーンから約90km離れたアルプスの一角に水源があり、そこは見学することもできます。
1秒間に、250L~2500Lという大量の水が湧いていて、4本の水道管によって、2本ずつ、それぞれ別ルートで直接ウィーンに供給されます。
ウィーンで生活をしていると、様々な人種に会います。
この街は、昔からの混合民族の色が濃く残り、なおかつ、オーストリアはある程度の経済大国でそれなりに物価も高いので、出稼ぎや、オーストリアで国籍を新たに取得した、いわゆる~系オーストリア人が多く住んでいます。
例えばかつてのユーゴスラビアや、トルコ人、ポーランド人等、多数の外国人、法的にオーストリア人ですが、別の国が出身地という人が非常に多いです。
そのような人々は、ありとあらゆる事情でオーストリアに住んでいるわけですが、それぞれ自国のプライドをそれなりに持ち、しかしこのオーストリア公用語のドイツ語をそれなりに話し、ウィーンに自然に溶け込んでいるようです。
私のようにウィーンが好きで住んでいる人、しかしそれ以上に自国の政治的事情、物価水準など・・・本当に深刻な問題を抱えてオーストリアに来た人が多いのには驚きました。
一見、皆さん顔立ちがヨーロッパ人ですから、(もちろん私のような東洋人は別ですが)同じような容姿だと思いますが、しかし、よく見ると、だいたいこの地方の顔立ちだな・・・という特徴が分かってきます。
日本でいう血液型を当てるような感覚かもしれません。
だいたいどこのヨーロッパの街はそうですが、路駐が当たり前ですね。
ウィーンも、一戸建てで駐車場がある場合、集合住宅専用の駐車上やその辺の地下ガレージ等を借りている人は別ですが、かなりの人が路駐です。
建物の中には中庭がありますが、ほとんど駐車場として機能していません。
ウィーンは、Kurzparkzone(ショートパーキングエリア)制度が導入されています。
23区で成り立っているウィーンの街の、1~9区、12,14,15,16,17,20区が該当し、平日朝9~22時(区によっては19時)まで、一か所に、2時間まで(区によっては3時間まで)駐車できます。もちろん有料で、駐車券を事前に購入し、車を降りる時に、日にち、時間を記入します。
また、該当区に住んでる住人は、年間有効のステッカーを市から買わされます。
例えば、5区の住人は、そのステッカーがあれば、5区の中であればずっと駐車できますが、4区に停める場合は、駐車券が必要・・・こんな具合です。
土曜日、日祝祭日はKurzparkzoneはありません。
車文化はヨーロッパから・・・でもそれよりも歴史がある街に、後から入ってきた車が住まわせてもらっている・・・そんな感じです。
だいぶ前のことですが、ウィーンの旧市街を車で走っていました。
誤って、普通車侵入禁止の道に入ってしまい、そこに運悪く警官がいたんですね。もちろんしっかりと見られてしまいました。
免許証とZulassungsschein(車がちゃんと本人のものであり、その車の主なデータが載っている証明書)を提示させられました。
その通りはタクシー、馬車、公のバスだけが通れる所で、「うっかりして、標識を見落としました・・・」と言いましたが、もちろん聞いてくれませんでした。
「今は書類がないので、後で署に来るように」と言われました。
仕方ないな・・・と思って車に再び乗ろうとした時、別の車が同様に違反して侵入して来ました。そのまま状況を観察してた所、その地元オーストリア人のドライバーは、「いゃ~、前に市バスが走ってたので、標識が見えませんでした・・・」と言い訳してました。
すると警官は「OK,OK,今日はクリスマスだよ」とふざけたことを言って、違反を見過ごしたんですね。
私はすぐにその警官の所に駆け寄って、「何が、今日はクリスマスですか!彼も罰金を払うべきでしょう」と抗議した所、
警官は私に向かって「OK,OKあなたも今日はクリスマスだよ」って言いました。
結果的に私の違反はなかったことになり、罰金は免れました。
でも・・・
呆れると同時に、複雑な気持ちになり、ウィーンの街の魅力を新たに感じました。
ウィーンは、通常土曜日、日曜日は仕事が休みなので、週休2日制です。
商店街は土曜日は開いています。
日曜日は、スーパーも含め(いくつか例外のスーパーがあって、日曜日、祝祭日でも開いている所もある)お店はクローズです。
カフェ、レストラン、博物館はやってます。
日本では、稼ぎ時・・・というイメージがありますから、休日に店を閉めるというのはあまり考えられませんし、店頭を持つ企業では日曜でもやってますね。
24時間営業のコンビニもいたる所にありますし・・・。
ウィーンではコンビニなんて存在しませんし、そもそも24時間店を開ける・・・ということも法的制限があります。
こちらは週末の土曜日にスーパーなどでまとめ買いをする人が多いです。
平日は働いてますから、そこまで大がかりな買い物はしないんでしょうね。
日本は本当に便利です。夜中の2時におにぎりが買えるわけですからね。
しかし、日曜日は買い物ができない・・・週末は世間はお休み・・・というのは制限があると思われますが、逆に生活のリズムがとてもあり、行き交う車もとても少なく、週末の空気があります。
この生活のリズムはとても大事だと思いますし、慣れるとこちらの方がずっと人間的だと感じでいます。
※参考までに日曜日、祝祭日に開いてるスーパーを
ウィーン観光で役立ちそうな情報に載せています。
一般的に、ウィーンは「音楽の都」 というイメージが定着していますね。
でも、これはウィーンという街のごく僅かな部分に過ぎません。
もちろんこれだけの作曲家が足跡を残した街や国はありませんので、音楽家に焦点をあててもみきれません。
しかし、ここウィーンはヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城であり、なおかつ神聖ローマ帝国時代は、ハプスブルグ家から、かなりの期間にわたってローマ王、皇帝が選ばれたため、ウィーンは皇帝の居城としての意味もあったわけです。
そのため、皇帝の居城であるこの街、ウィーンには様々な分野から様々な人がやって来ました。
その結果、音楽家もたくさん集まってきましたし、ハプスブルグ家の人達も自ら、音楽家である方も多かったんですね。
音楽だけでなく、絵画、建築など様々な分野ですぐれたものが多数あります。
ウィーンは一言で表現すれば、ヨーロッパ文化が凝縮した街です。
「オーストリアの公用語はなんですか?」という質問を受けることがあります。
ドイツ語ですが、オーストリア語・・・というのがあると思われている方も意外と多いんですね・・・。(笑)
ドイツという国は、日本とも親しいイメージがあり、国も大きいですから、
ドイツのドイツ語がなぜか標準ドイツ語だと思われることがありますが、
ここオーストリアではもちろん標準ドイツ語を皆さん習いますし、テレビ、新聞などは標準ドイツ語です。
どの国もそうですが、方言も多数存在します。
ドイツだって、ここオーストリアだって地域によって方言がたくさんあります。ウィーンもWienerisch (ヴィーナリッシュ)という方言があります。
オーストリアのドイツ語とドイツのドイツ語は、発音やイントネーションが違い、使われる単語もかなり違っています。
オーストリアのドイツ語はかなり流れるイメージがあり、現地人が話すと最初は聞き取りにくいかもしれません。
でも昔から混合民族のオーストリアですから、様々な人種がいるわけで、オーストリア人の容姿は、ドイツ人と比べで、マイルドな傾向にあります。
基本はゲルマンですが、ラテン系、スラブ系などが混ざっています。
そのため、ドイツ語も流れたような発音になっているんでしょうね・・・。
ちなみにドイツ人のドイツ語は、かなりきつめの発音に聞こえます。
ウィーンは昔からの多民族国家の影響で、様々な人種がいます。
いわゆる日本でいう国際結婚がかなり多くの割合で見られます。
そのため、子供達も、ハーフ、またはクォーターなど様々です。
ここでは、日本人とヨーロッパ人と書きますが、母親が日本人で、父親がヨーロッパ人だと、その子供はかなり日本人の容姿に近くなる傾向があります。
逆に父親が日本人、母親がヨーロッパ人だと、その子供はヨーロッパ人に容姿が近くなる傾向があります。