クリムトと言えばベルヴェデーレ宮殿ですね。
このオーストリアギャラリーは世界で最も多くのクリムトの作品を所有しています。
2012年はクリムト生誕150周年記念の年で、それをきっかけに団体ツアーの多くはベルヴェデーレ宮殿に入場観光することが非常に多くなりました。
ベルヴェデーレ宮殿はオーストリアギャラリーという美術館になっていて、19,20世紀の作品を中心に中世、バロック、現代と幅広く展示されています。
年々訪問者の数も増えていき、クリムトコーナーはいつもかなりの賑わいになっています。
またこの宮殿の由来になった美しい眺めも外せません。
さて、ベルヴェデーレ宮殿でクリムトを観た方は、是非クリムト・ヴィラ(Klimt-Villa) にも行きましょう。

クリムト・ヴィラはクリムトが1911年~1918年に亡くなるまで創作活動をした最後のアトリエです。
ここが最初に公開された頃と比べると格段に綺麗になり、入り口も反対側になりました。
アトリエがあった1階部分は当時の写真などを参考にして、可能な限りクリムトの当時の様子を再現しています。
1階部分はクリムトが居た頃のオリジナルです。
彼が亡くなった後、このGarten Haus の所有者だったHermannファミリーが少し拡張し、その後新しい所有者であるKleinファミリーが2階部分や階段を増築し、1923年に今のネオ・バロック様式のVillaになっています。
つまりクリムトがここにいた頃の建物は平屋であり、今の姿ではなかったわけですね。


ここは当初、取り壊される危機にさらされていましたが、クリムト生誕150周年を目途に、オーストリア共和国が修復をし、当初のように蘇らせて綺麗な博物館にしました。
2012年以前最初にここが公開された時には、階段がある庭側からすぐにアトリエに入っていたのですが、現在は裏側が入り口になっています。
中に入ると一番大きな庭に面したアトリエを始め、応接間やモデルの待機場所などいくつかの部屋を見られ、興味深い多くの資料が展示されています。

こちらがアトリエです。
このアトリエの様子も当時の写真から、当時と同じように別途や家具なども配置しています。
大きな窓からは庭への眺めが広がります。
クリムトは自然を大切にしていました。

クリムトを観にベルヴェデーレ宮殿へ行かれる方が圧倒的に多いですが、このクリムト・ヴィラも必見です。
地下鉄4号線 (U4) Unter St.Veiltから500m、徒歩7分です。
Klimt-Villa Feldmühlgasse 11, 1130 Wien