ちょっとお腹が空いたので軽く食べたいな~・・・ということはよくあるでしょう。
メインを頼むほどでもないし・・・かといってスーパーでパンなんかも買う気もないし・・・
そんな時はスープだけ頼んでもいいでしょうか。
スープはVorspeise(前菜)にあたるので、高級レストランなどではスープだけ頼むというのはかなり気が引けるかもしれませんがカフェなどではたいていスープも提供されていて、パンもついてくることも多いので堂々とスープだけでも注文できます。
スープと言えば定番スープからその店ならではのスープや季節のスープがたくさんあるわけですが、その定番スープのひとつGulaschsuppe(グラーシュスッペ)を紹介しましょう。

グラーシュスッペはもともと現在のハンガリーからというのが一般的で、18世紀終わりにはハンガリーのナショナル料理として宣言されています。
ハンガリーではグヤーシュで、ドイツ語ではGulasch・・・日本語でグラーシュとかグーラシュとも書かれています。
ちなみにドイツ語を学ぶと分かりますがSuppeはズッペと発音されますが、オーストリアではSの後の母音は濁りません。
アメリカ大陸が発見され、その後パプリカがヨーロッパにもたらされてからは農家の人々によって食べられていました。
貴族達も食べるようになり、その後急速に広がって行きました。ハプスブルグ帝国の時代なのでこのオーストリアにもすぐに入って来ました。
オーストリアでは1827年にはレシピが登場しています。
パプリカを利かせたコクのあるビーフシチューのような雰囲気で、煮込み料理なので、肉も柔らかいです。
一般的には牛肉が多く使用されますが、豚肉や羊肉もあります。
ジャガイモやタマネギなども柔らかく溶け込んでちょっとピリッとした絶妙な味です。
たいていのレストランやカフェではこのグラーシュスッペを食べることができると思いますが、店によって結構味が違います。
ここで紹介したグラーシュスッペはZwölf-Apostelkeller(ツヴェルフ アポステルケラー)のものです。
ここのグラーシュスッペはコクがあって美味しいのでお勧めです。