ヨーロッパの街には噴水が多く見られますね。
ウィーンの街にも多くの噴水があるのですが、例えば国立オペラ座前やグラーベンなどすぐにいくつも浮かぶと思います。
シェーンブルン宮殿はSchönbrunn・・・美しい泉が由来ですよね。
皆さん、ウィーンには噴水がいくつあると思われますか?
飲料水として使える噴水が約1.300ヵ所、そして記念碑的な噴水が55ヵ所もあるんです。
想像されていたよりかなり多かったと思います。
そう言えば先日はパパゲーノ噴水を話題にしていました。
今日はそんな噴水のひとつを紹介します。
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こちらはウィーン5区の一角にあるSiebenbrunnenです。
ここはちょっと絵になりそうな?広場になっています。
このように広場に置かれている泉は多いですね。
この泉は1562年ハプスブルグ家の皇帝フェルディナント1世がウィーンの王宮へ水を運ぶために作られた最初の水道管です。
その水源はここで、現在の5区は1850年に7つのVorstadtがまとめられて代表して"Margareten"という名前になるわけですが、7はドイツ語でsiebenです。
王宮に運ばれる水はSiebenbrunnenfeldにあった7つの泉に集められて、ウィーン中心部のAugustinerbasteiまで運ばれ、そこから王宮に供給されていました。
1904年、ウィーンにアルプスの湧水が引かれたこと、かつてのVorstadtが5区になったこと、当時のウィーン市長Karl Luegerの60歳誕生日を記念してオーストリアの彫刻家Richard Kauffungenによるこの泉が除幕されました。
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歴史を感じる石造りの泉です。
一番上の像はウィーンのローマ時代、"ヴィンドボナ"を表し、その台座には当時の市長Karl Luegerのレリーフが見られます。
レリーフの横にはこの泉が作られた背景が書かれています。
„Zur Erinnerung an die hier vor Zeiten bestandenen sieben Brunnen“ und „Errichtet anlässlich der Vollendung des 60. Lebensjahres des verdienstvollen Bürgermeisters Dr. Karl Lueger“.
その下には7か所から水が注がれています。
これは当時5区になる前のそれぞれのVorstadtとそのワッペンが見られます。
ウィーンはこの地域に住んでる人しか地元では知られていないようなもの、でも歴史的に重要な意味を持っている物がたくさんあります。