早いもので昨日から2月が始まりました。
ウィーンはこの時期にしては暖かく、木々を観察するとつぼみなどが多く見られます。
去年の1月はとても寒かったので、今年は正反対です。
さて、昨日ベルヴェデーレ宮殿からの美しい眺めを話題にしましたが、偶然にも昨日はそのベルヴェデーレ宮殿から仕事が始まりました。
昨日は開館前の特別入場が予約されていましたので、8:30前には上宮に入りました。
この時間帯は予約をしての特別料金となりますので、一般は入ることはできません。
入口で顔見知りの係が「今の時間はちょっと大変だぞ~」という話があったので、もうすぐに何が起こっているか察知しました。
ここはクリムトの絵画を見に来ることが圧倒的に多く、次にエゴン・シーレやオスカー・ココシュカ、印象派やビーダーマイヤー時代の作品、バロック絵画や中世宗教画など多くの重要なものがあります。
すでに年の初めにここに来た時に知らされていましたが、上宮は新しいコンセプトが導入されて、1月8日から大きな模様替えが行われことになっていました。
ここは今年になってもう何回も来ていますが、来るたびに絵画がなくなっていたり、場所が変わっていたりということがよくありました。
しかし、昨日は大掛かりでしたね。
大階段ホールの入口から多くの絵画が運ばれていました。
本来ここが開かれることはありません。
クリムト自体が、正反対の空間に引っ越しをしている状況でした。
右上の写真は1月31日までクリムトが展示されていた空間ですが、もう全く絵は見られまず、作業場となっています。
ここだけでなく、多くの空間で作業が行われ、立ち入ることができない部屋が多かったです。
一般入場前の見学だったので、私達がここに入った当初は、ちょうどクリムトの絵が、反対側から引っ越しをし終わった時で、この空間に立ち入ることができませんでしたので、奥から眺めるだけでした。
クリムトは1月31日から2月1日の朝にかけて引っ越しをしたことになります。
ここはだいぶ前ににクリムトが展示されていた空間で、ここに再び戻って来ました。
しばらくしてベルヴェデーレ宮殿からの許可が下りたので、この空間に入り、近くで絵を見ることができました。
本当によかったです。
まだ作業している人が見られますが、彼は照明の調整をしています。
クリムトの"接吻"の前では子供達の特別ガイドツアーも行われていますね。
ここを訪れる人にとってクリムトが見られないのは意味がないと言っても過言ではありません。
美術館も当然そのことはわかっていますので、他がごたごたしていても、クリムトは常に見て頂こうという姿勢であることがわかります。
これからベルヴェデーレ宮殿の上宮はもっと変っていきます。