ウィーンでは中央墓地というヨーロッパで2番目に大きな墓地があり、たくさんの音楽家や
有名人達が眠っていることで知られています。
音楽ファンの方にとっても、またこの墓地には映画"第三の男"のラストシーンがあることから重要な観光ポイントにもなっています。
このブログコーナーでも何回か登場しています。
中央墓地、中央墓地2、中央墓地3、中央墓地4も参照して下さい。
この中央墓地に日本人専用のお墓が登場することになります。

中央墓地の定番な第2門から
入って行くと正面に並木道が
あり、その奥にはボロメウス教会が建っているのが見えます。
真っ直ぐ歩くと、大きな交差点があり、そこには右の写真のようにアーチ構造の屋根を持った空間が左右に見られます。
その向かって右側部分の右から
2番目のアーチが日本人専用として確保されたお墓です。

この場所は有名な音楽家達が眠っている名誉区の32A区に比較的近い所にあります。
ある葬儀社で働いていた日本人Mr.N.Yさん(ここでは名前は意図的に伏せてあります)が10年前にこの中央墓地に初めて来た時来た時、涙が出て、自分もこの有名人達が眠る中央墓地に埋葬されたいと思ったそうです。
彼は自らフルートも演奏されるそうで、音楽ファンということです。
そこで自分がここで感じたように、自分の考えに賛同する他の音楽愛好家もきっといるだろうと確信し、2009年にWorld Musicfan Cemetetyという会社を立ち上げました。
そしてウィーン市と交渉を続け、ついにこの場所を確保することができました。
この場所は100年間使用できることになっているそうで、この下のGruft (地下納骨所)は300人入ることができます。遺体は日本で火葬され、灰を壺に入れて日本からオーストリアに運びこの地下に置かれます。
詳細料金はハッキリわかりませんが、1人分€ 21.000以上とこちらでは言われています。
遺族の希望があれば中央墓地での葬儀や音楽もオプションで選択できるようです。
実は私は仕事でよく中央墓地に行きますが,9月初旬ここに行った時オーストリアの有名な
新聞社Die Presseの取材チームがいて、このことを取材していました。
声を掛けられてインタビューを受け、一緒にいたお客様と翌週の新聞に写真付きで大きく
掲載されたというちょっと嬉しいハプニングがありました。
この中央墓地に日本人専用の場所があるという今日のこのテーマはこちらのテレビでも
取り上げられました。
新聞社言わく、日本ではまもなくこの300人分が入る、中央墓地のこの場所の販売が
始まるそうです。