ウィーンによく見られるこの時期の花 372(ラムソン)

ここ数日快晴が続き、日中の気温も20℃ぐらいまで上がり、暖かく春を感じるウィーンです。

今日は3月最後の週末で、明日から夏時間に変わります。

実際は今日の夜中の2:00が3:00になります。

1時間損することになるわけですね。

EU議会は夏時間廃止を2019年3月に可決し、2021年・・・つまり去年が夏時間最後となるはずでした。

その後はそれぞれの国が夏、冬どちらを標準時間にするかということだったのですが、コロナ対策などにも追われ、結局据え置きとなり、オーストリアでは2026年までは夏時間があるようですね。

また、今日はベートーヴェンの命日ですね。

今日後にお届けするライブオンラインツアーVol.86ではベートーヴェンをテーマにします。

 

さて、今日のこのウィーンこぼれ話コーナーでは花ではなく葉を紹介します。

 


 

こちらは緑の葉っぱしか見られませんが、ドイツ語ではBärlauch(ベアラウホ)、学名でAllium ursinumです。

日本語ではラムソンです。

クマニラとも呼ばれています。

ヒガンバナ科、ネギ属の多年草です。

 

大量に生育していて、周辺にはすぐそれとわかるニンニクのような強い香りを放ちます。

自然の中を歩いているとそばにいなくても匂いで周辺にあることがすぐにわかります。

写真で見ると厚い葉のように見えますが、とても薄いです。

 

一見ギョウジャニンニクに似ていますが別物でニラよりも葉の幅は広いです。

 

 

高さ20~50cm、開花時期は4~6月で、1~2cmぐらいの白い花を垂直に咲かせます。

葉はスズランに似ていて、濃い緑で、薄くまっすぐです。

葉をちぎってみるとニンニクの香りがすぐに漂います。

ラムソンは中石器時代からすでに葉の重要性を知って、人類が使っていたことがわかっていています。

ラムソンは花を咲かせてしまったら葉を食べるのにはもう遅すぎますので、かなり早い時期から生き生きしている葉を摘んでる地元の人を多く見かけます。

 

Bärlauchcremesuppe(ラムソンのクリームスープ)はこの時期よく見られます。

うちはラムソンを多く使い、ベーコンを細かくしてカリカリにし、マッシュルームとその他野菜を一緒に炒めてごはんに盛る・・・うちではニラ丼と名付けていますが・・・これがとても美味しくてくせになります。

またラムソンを細かく刻んで、オリーブ油、塩を混ぜて生のペースト状にし、スパゲッティなどに混ぜ合わせます。

ラムソンのスパゲッティ・・・これもとても美味しいです。

 

 

ラムソンはウィーンの森、川沿い、緑豊かな水郷、茂み、落葉樹林地帯などに多く見られます。

写真は2022年3月12日15:45頃、Hagenbachklammで撮影しました。

 

 

 

 

 

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