ウィーンの街には石造りで荘厳な建物が多く並んでいます。
それだけでもウィーンの街並みは上品さと優雅さを感じます。
やはりかつての帝国の都です。
それが歴史的重要な建造物であったり、一般的な集合住宅であったりと、ありとあらゆる様式と装飾を見ることができます。
ぶらぶら街を歩くだけでも楽しいですね。

荘厳な石が積み上げられているように見えますが、骨組みは煉瓦です。装飾的な石積みで作られている建物は、本当に石がそのまま切られて積まれているように見えるので、初めから石を積んで作っているんですか・・・という質問をお客様から受けることがあります。
右の写真はシェーンブルン宮殿の一角で、アーチ構造になっている柱の部分です。
大きな石のがそのまま置かれているように見えます。
手前の石は黄色の部分が薄れていて、ちょっと白っぽくなっているのが見えます。
ここで作業している人が、雨水などが浸み込んでこのような状態になったので、修復作業を始めている所です・・・と話してくれました。


御覧のようにかなりワイルドな作業です。
外壁を剥がすとたくさんの煉瓦が積まれていることがわかります。
その煉瓦の上に化粧漆喰(スタッコ)・・・ドイツ語ではStuckが施されているわけです。
写真の場合かなり厚めの化粧飯喰層ですね。
化粧漆喰は、伝統的には、石灰、砂、水から作られます。
現在は石灰、セメント、砂、水で、日本では化粧漆喰とかスタッコとはあまり言われず、モルタルともっぱら呼ばれているでしょうか。
街中をちょっと外壁に注意して歩くと、このように煉瓦が見える所がたくさんあります。