ウィーンはヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城があり、そして彼らの元にかなりの時代にわたって神聖ローマ帝国の皇帝や王様の称号があったので、帝国の都であったウィーンには様々な分野の人々や物が集まってくることになりました。
例えば"音楽の都"とも言われているのはその一部分です。
食文化も重要で、フランツ・ヨーゼフ1世もグルメであり、自からの献立も考えたぐらいです。
料理もかつての帝国内の色々な地域からも集められ、それがウィーン流になって行きました。
"ウィーン料理"という表現が一般的なのはそのためです。
さて、今日は地元で定番なスープをひとつ紹介しましょう。

こちらはLeberknödelsuppe(レバークネーデルズッペ)です。
レバーの団子が入ったコンソメ風のスープです。
このスープはオーストリアではどのレストランでも提供されているぐらいポピュラーで、ドイツやチェコ、南チロルやスロヴェニアにもあります。
多くは牛のレバーですが、ドイツには豚のレバーを使う所もあるようです。
写真のLeberknödelsuppeはCafé Sperlで定期的に提供されているもので、個人的にはレストランよりも美味しいと思います。
Leberknödelsuppeにはたいていチャイブが振りかけられます。
スタイルはどこでもほぼこのように提供されますが、味は場所によってかなり違います。
レバー団子の堅さやコク、それにコンソメスープがお互いの味を相殺せず、どのぐらい引き立たせるかということがわかってきます。
レバーが食べられる方は是非試してみて下さい。