難民問題その後 14

2019年の始めに難民問題その後 13で状況をお伝えしました。

以前と比べれば明らかに難民の流れは大きく減少していて、数から言えば終わったとされていますが、解決したわけではありません。

トルコが協力して難民が欧州に流入するのを防いでいますが、そのトルコが欧州や米国から十分な支援が得られなければ欧州ルートを開放するという警告を9月に出しています。

難民問題を外交の駆け引きに利用しているようです。

トルコが協力してくれる以前と比べればそれでもまだ数は少ないですが、難民の数は再び増加しています。

今日はちょっと遅れて去年のデータですがここに掲載しておきます。

 

ギリシャエーゲ海の北島にあるレスボス島は2015年の難民問題の始まりを思い出させる状況で、1日に500人もの難民が夜に押し寄せています。

希望が無いボートに詰め込まれたトルコから来たシリアの難民達、シリア以外のアフリカからも多くレスボス島を目指します。

当然レスボス島も大変です。

結果的にバルカンルートがまた利用されているようです。

中にはトルコ当局に捕らえられてトルコに戻された難民も少なくありません。

実際トルコ国内でも難民数が大きな問題となっていて、トルコ国民より不満が持ち上がっています。

これはEUでもトルコでも同じような状況です。

イスタンブールにはオフィシャルで500.000のシリア難民が生活していて、アフガニスタンなどからも多くの難民が入り込んでいます。

 

右の表は去年9月後半の新聞に記載されていた統計で、トルコが欧州へのルートを開放するという警告をした時のデータです。

イタリア、スペインは去年と比べるとかなり減少していますが、ギリシャ、マルタ、キプロスの地中海の島は難民がかなり増えています。

 

 

 

    難民はどこへ?

2018年

 2019年
イタリア 20.859 6.570
マルタ 714 2.260
ギリシャ 22.261 32.767
キプロス 300 4.926
スペイン 34.238 16.894

UNOによれば去年9月18日までに63.417人の難民が地中海経由でヨーロッパに来ました。

オーストリアでは当局が週平均355人の難民とかかわっていて、ドイツからのデータによれば週平均700人がオーストリアとドイツ国境で難民と接していると言うことです。

ということはオーストリアでは週平均1.000人の難民が国内に留まるか通過しているということになります。

 

 

毎回書いていますが、難民問題は観光や生活には何の影響もありません。

 

 

 

 

 

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