オーストリアは84.000km²と北海道よりちょっと広いぐらいの小さな国ですが、この国がヨーロッパに与えた、残した歴史的、文化的影響というのは計り知れないものがあります。
ウィーンを含めた9つの州、それぞれ個性があり、そしてアルプスが大きく国内に横たわっているという豊かな地形の特徴があります。
氷河から形成された美しい湖やアルプスを流れる非常に水質のいい川、無数の谷が存在し、そこに美しい街が点在しています。
ウィーンを流れる川と言えば真っ先にドナウ河を思い浮かべます。
今日はドナウ川沿いの国立公園Donau-Auen schloss ORTHをちょっと紹介します。
オーストリアには6つの国立公園が存在し、Nationalpark Donau-Auenはそのひとつです。
名前から想像できるようにドナウ河沿いをウィーンLobauからスロヴァキア一帯にかけて細長く広がる9.300haの地域で、14の地方自治体があり、838種類の植物、109種類の鳥類、63種類の魚、231の動物が生育しています。
その国立公園の中央あたりにOrth am der Donauという街があり、そこにSchloss Orth(Orth 城)があり、国立公園のインフォセンターや自然公園的に散策できるようになっています。
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こちらがSchloss Orthです。
このお城はWasserburgとして、1201年に古文書で登場しています。
15世紀にはハプスブルグ家の皇帝フリードリッヒ3世がNiederösterreichの諸侯達と、ラディスラウスのことについて議論した場所でもあります。
1529年のオスマントルコによって壊された後、ルネッサンス様式で再建され、17世紀終わりにはバロック様式に改築されました。
1824年にはハプスブルグ家がここを買い取り、ルドルフ皇太子のお気に入りの狩猟の館としても使われました。
その時に後期歴史主義に改築され、現在の姿となっています。
左上の写真はここの入口で、右は中庭空間です。
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城の中にはビジターセンターになっていて、国立公園に関する様々な資料やショップがあり、定期的にガイドツアーが行われています。
私もこのガイドツアーに参加しました。
そこから城を出て、中庭を経由するとSchlossinselという城の庭園を散策できるようになっています。
上の写真はその見取り図で、ドナウ川に注がれる2本の川の間に島があり、自然に関する色々な展示があります。
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Schlossinselは自然領域で、多くの植物が植えられ、池もありとてものんびりしています。
うちは例によってここでおにぎりを食べました。
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この一角には左上の写真に見られるEuropäische Sumpfschildkröteというヨーロッパヌマガメ(Emys orbicularis)が多くいます。
見づらいですが、木の上にいる黒っぽいものがヌマガメです。
身長15cm~18cm、体重1kg、寿命60年ぐらいで、ウィーンより東側のDonau-Auenに生息しています。
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左の写真は池から何か突き出していますが、実はこの池の中に入れるようになっていて、池の中の様子を観察できます。
ちょっとした地下構造となっていて、右上に見られるように水族館のようにガラス張りになっています。
蛍雑魚、カマスなどの多くの淡水魚が泳いでいます。
この国立公園に来ると、ドナウ河の本当の自然に触れることができ、かつての帝国の都ウィーンの街を流れるドナウ河のイメージとはかなり違います。
いつかここで紹介しますが、こここから3km程行った所にドナウ河が流れていて、ドナウ河沿いを散策することができます。
Schloss Orthは国立オペラ座から車で35km弱走った所にあります。