Steyr(シュタイアー)のクリスマス市

今日がアドヴェントの第3日曜日となり、クリスマスまであと1週間となりました。

アドヴェントクランツに3本目のロウソクが灯されます。

今年は12月3日がアドヴェントの第1日曜日であり、必然的に12月24日が第4日曜日となるため、クリスマス習慣が一番短いのが寂しいです。

街中に見られるもみの木を売る業者は週末も営業許可がありますので、日曜日にもみの木を買いに来る人も多いです。

クリスマス市の屋台で働く人々はラストスパートというところです。

 

さて、今日はウィーン以外のクリスマス市をちょっと紹介します。

 

こちらはSteyr(シュタイアー)のクリスマス市です。

SteyrはOberösterreichに位置し、リンツ、Welsに次いでOberösterreichでは3番目に大きな街で、人口38.000人程、ウィーンからは200km程車で走った所にあります。

この街は日本の皆さんと来ることはほとんどありませんが、オーストリアでも指折りの美しい街に数えられ、個人的に大好きです。

この街は高速道路からかなり外れた所に位置していますが、それが幸いして街並みがよく保存されています。

 

Steyrは歴史深い街で、紀元前600年ぐらいの鉄器時代にはすでにケルト人達よってこの近くにあるErzbergから鉄が採掘されていました。

"Steyr"と言う名前はケルト語の"Stiria"から来ていて、川の名前です。

この街はSteyr川がエンス川に流れ込むちょうどその場所にあり、2つの川に挟まれています。

ローマ時代にもローマ人達によって鉄が運ばれ、この街にはバロック様式のLamberg城がちょっと小高い所に立っていますが、そこの一角がローマ時代の見張り場所ということになっています。

古文書の中に980年頃ここに"Styrapurch"(Styraburg)と呼ばれるお城が記されています。

1055年からはTraungauer(Otakare家系)が、・・・この家系の紋章が現在も使われている緑地に白い豹(ドラゴンのように見えますが)で、これは現在でもSteiermark州と同じものです。

その後はバーべンベルグ時代、そしてハプスブルグ家の支配となります。

 

この街の中心部はちょっと細長くて、ここ全体が広場のようになっています。

そこにかなり高いクリスマスツリーが立てられています。

 

この細長い広場のような中心部は絵のように美しい建物に囲まれていて、脇へ抜ける中世風の路地が多くあり、歴史的建造物がたくさんあります。

この街はヴェネツィアとの貿易や鉄の産業などで15世紀半ばに最も栄えた街で、当時ウィーンと並んでの裕福な商業都市となっていました。

そのためこの街にはゴシック様式の美しい建物が多くあります。

ここのクリスマス市は地元では大変に有名で、うちは昨日行ってきました。

 

この中心部はStadtplatzと呼ばれ、途中までは乗用車が入れますが、その先は歩行者天国となっています。

上の写真はクリスマスツリーを背にしてStadtplatzをもっと奥へと眺めています。

両側に立っている建物の幅が狭まっていて、さらに奥まで歩くとSteyr川、エンス川の合流地点の橋に出ます。

 


 

決して広くないこのStadtpkatzですが、ウィーンでは味わえない雰囲気のクリスマス市です。

200km走ってここに来る甲斐がありました。

この界隈に住んでいる地元の人が多く来ていて、ウィーンで聞くドイツ語とはちょっとアクセントが違います。

夕方17:00にブラスアンサンブルの調べを見ることができました。

右側の写真は市庁舎ですが、ここの2階のテラスで演奏され、このSteyrのクリスマス市を盛り上げてくれました。

 


 

ここのクリスマス市はフード系が以外と多く、やっぱり人気があるのはプンシュです。

この辺はどこも同じです。

ここでももちろんプンシュを飲みましたが、3ユーロでウィーンよりも1ユーロも安いです。

鍛冶やも出されていて、子供達にも人気があるスポットです。

 

Steyrは個人的に大好きで、時間をかけてゆっくり滞在したいです。

 

 

 

 

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