ウィーンは荘厳な建造物が立ち並ぶかつての帝国の都であり、上品で優雅な街並みですが、中心からちょっと外側に足を延ばせばウィーンの森が広がっています。
オーストリアはアルプス山脈を抱えている地形の特徴があるので、郊外には美しい長閑な風景が広がっています。
私は普段お客様に色々な角度から観光案内をしていますので、プライベートでは全く観光では知られていない、しかし地元ではとても有名な場所に家族と出かけるのが大好きです。
特にNaturpark(自然公園)やNationalpark(国立公園)などは手軽に楽しめます。
今日はそんな場所をひとつテーマにしてみたいと思います。
上の案内図で見られる緑に囲まれた地域がNationalpark Thayatalです。Nationalpark Thayatalはオーストリアとチェコの国境にまたがる13.3km²で、オーストリアのNiederösterreich側とチェコ側に広がっています。チェコ側ではNarodní Park Podyjíと呼ばれています。
"Thaya"は川の名前で、チェコのモラヴァ川(ドイツ語ではMarch川)に流れ込んで、そのままドナウ河に入る全長235kmです。
このThaya川は水源が2ヵ所あります。オーストリアのSchweiggers界隈とチェコ側の Stajiště界隈で、オーストリア側はDeustche Thaya、チェコ側はMährische Thayaとそれぞれ別名で呼ばれていて、この2本の川はオーストリアのRaabs an der
Thayaという街で合流し、"Thaya"として1本になります。川がどこをどのように流れているのかを知るのも楽しいですね。
このNationalpark ThayatalはこのThaya川を挟んで広がる国立公園です。
"Tal"は谷と言う意味です。
Nationalparkは自然保護が最優先となり、人の手がほとんど入っていないことが重要で、同時に後世にも残していくことを目的としていて、少なくとも全体の75%は何かしら経済的利用が介入していないことも条件となっています。
ちなみにオーストリアには国立公園がここを含めて全部で6つ(現時点)あります。
左上の写真はNationalpark Thayatal (ターヤタール国立公園)のインフォセンターです。
中はともて清潔感があります。
チェコの国境も近いことからチェコからも多くの人が訪れているようで、チェコ語を話す係もいます。
インフォセンターではこのNationalpark Thayatalに関しての様々なことを知ることができるようになっています。ここの入場は無料ですが、ちょとした有料の博物館が併設されていて、タブレットを借りてこの地域のことをもっと詳しく知ることができ、映画も上映されます。
インフォセンターを抜けると左上の写真のような風景が広がっています。
ここでのんびりしている人もいます。
ここではWildkatze(ヨーロッパヤマネコ)も2匹飼育されていて、餌付けを見せてくれます。
2匹の名前はCarloとFriedadです。
この場所にいるだけでもここに来る価値はあると思いますが、インフォセンターを起点としてここには全部で6つのハイキングコースがあり、オーストリアらしい豊かな自然にもっと近づけます。
この時にはここのハイキングコース2のEinsiedlerwegを歩きました。
このルートはHardeggというとても小さな風情ある街とThaya川が見られるお勧めルートです。
インフォセンターを後にして歩いて行くと、すぐに右上の写真のように森の中に入ります。
この続きはまた明日にしたいと思います。