昼食をホテルザッハーで、もちろんその後はオリジナルザッハートルテ

年間を通して日本からの様々なお客様を御案内していると「ザッハートルテを食べたいのですが」とか「ザッハートルテをお土産に買いたいのですが」というご要望がよくあります。やはりウィーンではケーキとしたらザッハートルテが一番有名なのでしょうね。ホテルザッハーにあるカフェテラスやカフェの前には席の順番を待つ人が多く並んでいます。ザッハートルテは伝統があり、話題性があることは間違いありませんので、また一度も口にしたことがない方は一度は食べるべきだと思います。しかし、このザッハートルテはウィーンで一番有名であっても、これが一番おいしいケーキではないということはハッキリ言わせて頂きたいと思います。ザッハートルテがまずいというわけではありませんが、ウィーンにはザッハートルテよりもおいしいケーキはたくさんありますよ。でもザッハートルテの名前は誰もが知っていますから、どこのカフェ、レストランでもたいてい食べられるでしょう。

 

ところで、日本からの団体ツアーの観光で昼食をホテルザッハーでするということもあります。この場合はザッハーホテルのレストランでしっかりコースを頂くのではなく、軽食としてザッハートルテが出て来ます。

この場合はザッハーホテル内の2階に個室がありますのでそこで皆さんと昼食を楽しみます。昼食時もここはここはたくさんの人が並んでいますが、それを横目に見ながら堂々とホテルに入り、伝統を感じるサロンを抜けて奥の階段へと行きます。ここの係とも顔見知りなので私が行くといつも暖かく迎えてくれます。

下の混雑とは打って変わって上はとても静かでゆっくりと食事を楽しめます。

 

 

ザッハートルテは1832年、メッテルニヒが自分のゲストのために特別なデザートを作るようにと、宮廷料理部に依頼した所、料理長が病気であったため、当時まだ16歳の料理人見習いのFranz Sacher (1816-1907)が修行2年目に考案したとされるトルテです。

この時にザッハートルテのコンセプトが生まれます。
メッテルニヒに言われた当時、ザッハートルテはとても喜ばれたようでしたが、その後はあまり注目されなかったようです。

その後Franz Sacherは数年間ブラティスラヴァやブダペストで修行し、1848年にウィーンに戻り自分の店を開きます。

彼の長男Eduard Sacherは有名なデーメルで修行し、その時に現在見られるザッハートルテが作られたとされています。
そのEduardが1876年にホテル ザッハーを開きます。
そのザッハートルテは当初デーメルで売られ、その後ホテル ザッハーでも売られます。
そこから後1954年に有名な本物裁判が行われることになります。
結果的にホテル ザッハーのザッハートルテに"Original" という名をつけて売ることができるということになっています。
 
上の写真は昼食時にザッハートルテがメランジェと一緒に出てきたものです。個人的にこの空間で食べようと思うとよっぽど高い部屋代を払うことになりますが、団体ツアーの場合はこのような空間で食事を楽しめますのでこれは団体ツアーのいい所でもあります。

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