滑り止めの細かい小石

冬のこの時期は気温がマイナスになったり、+10℃を超えたりとここ何年も気温がよく変化するのが当たり前になっています。

基本的に寒くなるとそれが何日も続き、逆に暖かくなるとそれが何日も続きます。

冬に観光していると寒さの違いというのをかなり感じることができます。

日中マイナスになる日が続いた後、0℃をちょっと超えただけでも暖かく感じます。

雪も多く降りますし、路面も凍結することがありますからウィーン市はしっかりと対策をしていて生活に支障がないようにしています。

雪がある程度積もれば朝早くから除雪車がそこらじゅうで活躍している姿を見かけます。

雪が多く降ったからと言って公共交通機関に支障が出ることはまずありません。

 

さて、冬の日に雪がある程度降った時に街を歩くと歩道の上にはたくさんの小さな小石がまかれているのに気づきませんか?

 

右の写真はお馴染みシェーンブルン宮殿です。

奥の方にシェーンブルン宮殿の正門が見えています。

この場所は地下鉄から出てきてシェーンブルン宮殿へ向かっていく定番の道です。

この石畳の歩道を見ると細かいものがたくさんあることがわかります。

これは歩行者が滑らないようにという配慮からまかれている小さな小石です。

 

この近くを撮影してみました。

細かい小石がたくさん敷かれています。

これは"SPLITT"と呼ばれるもので路面が凍結する恐れがある場所にまかれるものです。

これがあることによって歩くときに摩擦が生じるので仮に歩道が凍っていても滑りにくくなるというものです。

よく凍っている歩道や雪が積もった歩道でも見られます。

 

 

"Winterdienst"と言われる冬のこのような仕事はウィーン市MA48の管轄です。

ウィーンではこのSplittの大きさや材質もしっかり定義しています。

つまり環境をしっかりと考えているわけです。

例えばこれをまくことによって空気を汚す・・・そこから人間の健康に悪影響を及ぼすので

必要最低限しか使用しません。

大きさも2mm~8mmと決められていて、角が絶対に鈍くなっていなければいけません。

そこから"abstumpfenden Streumittel"と本来呼ばれます。

クリスタル、リサイクルコンクリートといった材質や灰、燃えカスも禁止されています。

(昔は灰を滑り止めにまいていました)

耐摩耗性でよく洗われていてかどがあり、埃がなるべくたたないようにそして乾いていなければいけません。

ウィーン市では玄武岩、ドロマイト、Blähton(拡張された粘土)を推奨しています。

Splittは"雪が降った後にまく"という規定があり、降る前に使用することは固く禁止されています。

 

このような些細なことでもウィーン市は環境にも気を使っていることがわかります。

去年ウィーンは世界で一番住みやすい街に5回目選ばれています。

 

 

 

 

 

 

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