以前このコーナーで、「塩をこぼすと悪いことが起きる・・・」という習慣について
書きました。
似たような習慣で、煙突掃除屋(Rauchfangkehrer・・・ラウフファングケーラー)を
見るといいことが起こる・・・と言われています。
記録によると、煙突掃除同業者組合は中世の頃に登場したようで、
バーベンベルク王朝の時代1221年に煙突掃除の
義務が出されています。
掃除をしていない煙突は煤(すす)などが
時と共に積もって、火災の原因になりました。
また家主は自分で汚い煙突を掃除しなければ
ならなかったわけで、それも当時はとても労作業だったわけです。
そこで煙突掃除という新しい職業が登場し、
煙突掃除屋は、火災になる原因をきれいに
取り除いてくれる・・・自分でその大変な作業をする必要がなくなる・・・
ということで幸運をもたらす象徴となったわけです。
皇帝マキシミリアン1世は1512年にミラノで煙突掃除のライセンスを与えています。
現在ウィーンでは100の煙突掃除屋が会社登録されています。
ちなみにこの写真の人はうちに来てくれるRauchfangkehrerです。
喜んで写真を撮らせてくれました。
そんな理由から、Rauchfangkehrer (煙突掃除屋)に出会えば、
幸運がもたらされる・・・と現在でも言われ、さらにその時にボタンに触れたり、回したりするのがもっとよしとさています。
そうすることによってもっと幸運が訪れると言われています。
ボタンはmagischer Kreis (魔法の円)を象徴するからです。