リンツ(Linz)はOberösterreichの州都でウィーンから西に約200km位置し、ドナウ河に面した歴史ある美しい街で、オーストリアではウィーン、ザルツブルクに次いで3番目に人口が多い街です。
紀元前400年ケルト人が現在のリンツやその周辺に集落を築き、古代ローマ時代にはレンティアと呼ばれました。
ハプスブルグ家のフリードリヒ3世皇帝は晩年この街に宮廷を置き、お城が今でも残っています。モーツァルトもこの街で演奏をし、アントン・ブルックナーも住んでいました。
また19世紀にはドナウ河を通る汽船や、ヨーロッパ大陸で一番最初の鉄道なども通り産業的にも大きく発展した街で、見所も多いです。
オーストリア国鉄のリンツ中央駅から中心にある有名な広場(Hauptplatz)まではちょっと離れていて約2km、徒歩だと25分ぐらいはかかるでしょうか。
左はリンツ大聖堂で、美しいゴシック建築です。
Mariä-Empfängnis-Dom とか Neuer Dom(新大聖堂)とも呼ばれています。
オーストリアではウィーンのシュテファン大聖堂の次に高い塔を持っていますが、教会自体の規模はこちらの方が大きいです。
リンツには歴史あるAlter Dom(旧大聖堂)や司教区教会やウルズラ教会、カルメル会教会、そしてウィーンのベルヴェデーレ宮殿を建築するヒルデブラントの重要なPriesterseminarkircheもあります。
左はルネッサンス様式のアーチ構造で有名な州庁舎の美しい中庭です。
リンツには建築様式的に重要な建造物が多くあります。
右はモーツァルトがリンツ交響曲を作曲した場所です。
こちらは有名なHauptplatz(メイン広場)です。
この広場は建物に囲まれた広場としてはヨーロッパでは最も大きな広場で、中央には三位一体像が立ち、路面電車が走り抜け、多くの人で賑わっている美しい広場です。
こからドナウ河まではもう目と鼻の先です。
オーストリアではウィーンの次にザルツブルクに行かれる方が多く、リンツはどうしても通過地点の印象が強いかもしれませんが、リンツは訪れて下さい。
そして時間をかけてのんびり散策することをお勧めします。